カード向け記録材料の市場動向

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記録材料として、全面磁気カードに使用されている磁性材(記録層に使用)、磁気ストライプカードの磁気テープ、ICカードの接触式・非接触式ICチップを対象に需要分析を行った。

■カード用記録材料の市場規模推移 2003〜2005、2008年(国内需要)

記録材料/年次 2003年 2004年見込 2005年予測 2008年予測
磁性材 (t) 350 330 300 200
前年比 (%) 94.3 90.9 (57.1)
磁気テープ (千m) 21,000 21,500 22,000 23,000
前年比 (%) 102.4 102.3 (109.5)
接触ICチップ (千個) 39,000 50,000 63,000 95,000
前年比 (%) 128.2 126.0 (243.6)
非接触ICチップ (千個) 23,000 27,000 40,000 52,000
前年比 (%) 117.4 148.1 (226.1)
ICチップ合計 (千個) 62,000 77,000 103,000 147,000
前年比 (%) 124.2 133.8 (237.1)
2008年の前年比は伸長率(2003年比)で表記出所:富士キメラ総研
注:ICチップはICカード(接触、非接触、接触/非接触一体型デュアルインターフェース)に搭載されるが、上表ではデュアルインターフェースICチップやFeliCa搭載携帯電話向けICチップは非接触に含まれている。

■カード用記録材料の需要動向
【磁性材】
全面磁気カード向け磁性材の主な用途先はパチンコカード向けであり約7割を占めている。近年のパチンコカードはICプリペイドカードに移行したり、現金対応機が導入されているため磁性材(記録層)の使用量は大幅に減少している。

交通分野の「パスネット」は、JRとの相互利用ができないことが需要増のネックになっている。2005年までは「パスネット」の販売量は安定して推移するが、2007年からJR東日本「Suica」、バス共通カードとのICカード乗車券による相互利用サービスが予定されているなど、全面磁気カードの需要減少要因の1つになっている。

【磁気テープ】
磁気ストライプカードの磁気記録部に使用されている磁気テープは、キャッシュカード、クレジットカード、IDカード等に用いられており安定した需要を形成している。2008年市場は2,300万m(2003年比1.1倍)の規模と予測され拡大基調にある。

2003年には2億4,000万枚分のプラスチックカードに供給される磁気テープが販売されている。金融機関(キャッシュカード、クレジットカード)向けが半数を占め、他には各種会員カードに用いられている。

また、クレジットカードを中心にICカードの浸透が顕著であり、カードリーダーの普及とのからみがあるため、当面は磁気テープ併用のICカードが発行されていく。しかし、非接触式ICカードが普及した場合は、磁気テープの需要は次第に消滅していくことが予想される。

【ICチップ】
カード向けのICチップは、接触、非接触、接触/非接触一体タイプのICカードに使用されている。ICカードは、プラスチックカードにCPUやメモリ(EEPROM、ROM)などのICが組み込まれており、リーダライタとの通信形態により「接触式」と「非接触式」などに分類される。

接触ICカードは2002年以降、ICクレジットカードの本格的な発行が開始され順調に切り替えが進められている。その他の接触式カードとして、ETCカード、B-CASカード、3G携帯電話UIMカード等がそれぞれ順調に推移しており、ICチップは今後高い伸長率で市場拡大が予測されている。

非接触ICカードは、JR東日本「Suica」の成功を受け、FeliCaによる交通カードが普及する見込みである。

接触式はEMV(ICカードクレジットカードの統一仕様)で、非接触式は交通系、決済、ID等で導入が進んでいる。接触/非接触一体型は、交通、電子マネーでインフラが普及しつつあるFeliCaとの一体化が模索されているが、金融との親和性については疑問視されている。

参考文献:「カード市場マーケティング要覧 2004年版」
(2004年7月28日:富士キメラ総研)


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