IC運転免許証の市場動向

マーケット情報TOP
運転免許証の記載事項を電磁方式で記録することを認めた改正道路交通法(2002年6月施行)を受け、運転免許証のICカード化が予定されている。

ICカード化は、偽造自動車運転免許証に対応するセキュリティ対策、プライバシー保護、将来的には自動車運転のスタータとの連動などの利用が検討されている。

■IC運転免許証の特徴とカード特性

  IC運転免許証の特徴と主な仕様
ICカード化の意義 1、運転免許証の偽変造防止
2、警察業務の合理化と国民の利便性向上
3、プライバシー保護
4、国際標準化
IC運転免許証の記載事項 現行と同様に氏名、生年月日、本籍・住所、免許証交付年月日、有効期間の末日、免許の種類、免許証番号と顔写真を記録。
プライバシー保護の観点から本籍は電磁的記録のみとし、IC免許証の券面には本籍は記載しない。
国際標準化 ISO/IEC 18013の仕様に準拠。
ICチップの規格/周波数 非接触ICチップ(ISO/IEC14443 TypeB)を採用。
/13.56MHz
免許証内部部品とメモリー容量 ICチップとアンテナが内蔵され、ICチップの容量は8KB(OSが2KB、記載事項は4KB、顔写真が2KB)。
ICカードの大きさ 現行と同一サイズ(85.6×54.0mm)。
ICカードの厚さ ICチップ内蔵のため、現行の0.5mmから0.76mmと厚くなる。
電子化対応 既存の運転免許証の表面表記にある情報の電子化、顔画像の電子化、パスワードによる入出力情報の保護、電子署名による発行者情報の保護。
今後の展開 将来的には、IC免許証による認証を経てエンジンをスタートさせる仕組みなどが可能である。
2004年度以降、全国の警察本部にIC免許作成機器を整備して順次交付を開始し、2013年頃までに全国導入を目指す。

■IC運転免許証の市場規模推移※ 2003〜2008年(国内需要)

単位:千枚、%
タイプ 2003年 2004年見込 2005年予測 2006年予測 2007年予測 2008年予測
販売数量 1,000 13,000 15,000 15,000 15,000
前年比 1300.0 115.4 100.0 100.0
出所:富士キメラ総研
※上記市場規模推移は2004年7月に推定したものである。
2003年6月12日にIC運転免許証の仕様が発表され、IC免許証作成機器など、準備の整った都道府県警から順次交付を開始し、更新時期に合わせて全ての運転免許証(全国には約7,800万人の免許証保有者が存在する。)をICカードに切替える方針である。

2004年度からの導入を目指して準備作業が進められていたが、国際標準化作業などの技術面や各都道府県の財政面などの関係で導入が当初の見通しよりも遅れている。

■研究開発・技術動向

企業名 技術開発 研究開発と技術の概要
日産自動車 自動車キーシステムの研究開発  同社は、ICチップを搭載した運転免許証を、車両起動中に運転免許証を取り出すことができる自動車キーシステムの研究開発を行っている。
 具体的には、ICチップを搭載した運転免許証と、イグニッションキーシステムを車両の鍵として使用する自動車キーシステムであり、車両が停止していることを判断する車速センサと、IC運転免許証を差し込み、IC運転免許証の有無を確認するカードホルダーが備えられている。
 車両のエンジンの起動/停止には、IC運転免許証の差し込み/取り出しと、イグニッションキーシステムのON/OFFの操作を必要とする。
 そして、車両のエンジンが駆動しかつ車両が停止している場合に、エンジンを停止させずにカードホルダーからIC運転免許証を脱着可能にするものである。
 そして、車両のエンジンが駆動しかつ車両が停止している場合に、エンジンを停止させずにカードホルダーからIC運転免許証を脱着可能にするものである。
例えば、運転免許証をICカード化すると、運転中はカードリーダにIC運転免許証が挿入されており、検問などでIC運転免許証の提示が求められた場合には、車両のエンジン又はモータを停止した後に、IC運転免許証をカードリーダから取り出すことになる。従って、IC運転免許証を提示後に再起動させることになり、手間が掛かるといった問題点がある。
 そこで同社は、車両のエンジンを停止させずにIC運転免許証をカードリーダから取り出した場合でも車両が、すみやかに移動できることを目的として開発を行っている。

■今後の動向

更新時期に合わせ、今後10年で国内の運転免許証は全てICカードに置き替わることになる。2003年末の運転免許証保有者数は77,467,729名に達している。

IC運転免許証を確認することで車両操作を限定する利用方法など、多様なニーズへの対応も検討している。

参考文献:「カード市場マーケティング要覧 2004年版」
(2004年7月28日:富士キメラ総研)


戻る