キャッシュカードの市場動向

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銀行が発行するキャッシュカード、郵便局の郵貯カード、消費者金融が発行するキャッシング用カードと、クレジットカード一体型キャッシュカードを対象とした。

キャッシュカードの発行はこれまで微増での推移であったが、2001年以降キャッシュ・クレジット一体型カードの発行により増加が加速している。また今後はICキャッシュカードに移行することが予見されており、キャッシュカードにも更新期限が設定されるなど、市場規模はさらに拡大する見通しである。

■キャッシュカードの市場規模推移 2003〜2008年(国内需要)
【発行数量推移】
単位:千枚、%
タイプ 2003年 2004年見込 2005年予測 2006年予測 2007年予測 2008年予測
磁気カード 30,000 32,000 33,000 35,000 36,000 36,000
前年比 106.7 103.1 106.1 102.9 100.0
ICカード 100 1,000 3,000 5,000 7,000 10,000
前年比 1,000.0 300.0 166.7 140.0 142.9
合計 30,100 33,000 36,000 40,000 43,000 46,000
前年比 109.6 109.1 111.1 107.5 107.0
出所:富士キメラ総研
2003年のキャッシュカード及びキャッシュ・クレジット一体型カードを合計した発行枚数は3,010万枚であった。2008年には4,600万枚に拡大すると予測している。2003年のICカードタイプが占める割合は極めて少ないが、2004年以降ICカードタイプの伸びが顕著である。

ICカードの発行は、みずほ銀行が2001年8月に「みずほスパークカード」を発行し、UFJ銀行が2002年2月より発行を開始している。2004年は東京三菱銀行などが相次いでICカードへの切替えを行っている。

■参入している金融機関とシェア(2003年国内需要)

金融機関 発行数量シェア(%)
都市銀行 30
郵便貯金 23
地方銀行 22
消費者金融 13
その他 12
合計 100
出所:富士キメラ総研
都市銀行の発券数量が全体の3割を占めている。銀行の統合による新デザインのキャッシュカード発行や新サービスの開始に伴うカード発行などを背景に発行枚数は増加している。今後、キャッシュカードのIC化が、本格化してくればさらに発行枚数は増加していく。

郵貯カードでは、キャッシュ・クレジット一体型の「郵貯ジョイントカード」を多数のクレジットカード会社と提携して発行している。(1人で3種類までのカードを持つことができる。)

■研究開発・技術動向

企業名 開発テーマ 技術開発の概要
大日本印刷 透かし入りカードの技術開発  同社は、光にかざすと文字、記号、絵柄などの模様が透かしとして認識する、透かし入りカードの技術開発を進めている。透かし入りカードの応用先は、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、ICカードであり、偽造防止に期待されている。
 通常、カードに使用される白色樹脂層の厚さは0.28mm、透明な0.1mm厚さのオーバーシート層を使用して0.76mm厚さのキャッシュカードなどが成形される。
 透かし入りカードは、2枚の白色樹脂層で積層された構成のコア層を持つカードである。コア層を構成する2枚の白色樹脂層間に、絵柄などの透かし模様が暗色インキ(黒インキ、銀インキ、金インキ等の不透明で隠蔽性の優れたインキ等)で印刷される。
 コア層の一方の外面に磁気層が形成され、一方のオーバーシート層に印刷層(任意の絵柄を施し意匠性の優れた透かし入りカードが製作できる)が形成され、透かし入りカードの成形技術を開発している。
 カードを構成するコア層、オーバーシート層に使用する樹脂は、剛性があり強度的に優れた熱可塑性樹脂(PVC、PET、PBT、PET-Gの共重合ポリエステル樹脂、ABS)等が使用される。オーバーシート層は透明な樹脂が使用され、コア層は白色に着色した材料が使用される。

■今後の動向

キャッシュカードのIC化に対する取り組みは、各々の銀行によって対応が異なる。一つには新規・再発行カードを発行する際に切替え徐々に浸透させていく方法、カード所有者にICカードへの切替えを告知することで、順次代替を行っていく方法が考えられている。どちらの方法においても定期的にキャッシュカードの更新を行うことで、口座の合理化やこれまで十分に行うことのできなかった顧客管理・マーケティングが可能となる。

参考文献:「カード市場マーケティング要覧 2004年版」
(2004年7月28日:富士キメラ総研)


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