RFIDタグの市場動向

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RFIDタグは以下のタイプに分類される。
タイプ RFIDタグの周波数別製品区分
電磁誘導方式 13.56MHz、120〜150KHz
電磁結合方式 400〜530KHz
マイクロ波 2.45GHz・電池付、2.45GHz・無電池

RFID(Radio Frequency Identification)タグは、非接触式のICラベル(荷札)であり、「無線ICタグ」、「非接触IC」などと表現される。RFIDタグはデータ伝送方式により電磁誘導と電波方式に分類される。
国内のRFIDタグ市場はこれまでクローズドなシステムとして導入が進められてきたが、欧米を中心に国際標準化の流れを受けて、標準化を目指す動きが活発化している。

具体的な取組み事例(概要)は以下の通りである。
推進主体 標準化の取組み
経済産業省  RFIDタグ普及推進のため、2003年度の家電、アパレル、出版、食品流通の分野に続き、2004年度は建設、産業車両、SCM、医薬品、アパレル/百貨店、CD/ビデオ、出版の各分野についても実証実験を行っている。
 また、RFIDタグの低価格化を図るため、ICチップとアンテナを低コストに実装する技術等を開発し、「5円タグ」の実現を目指す「響プロジェクト」を展開している。
総務省  RFIDタグに使用する無線周波数の割当てについて制度化が進められている。焦点は、欧米では使用されているが、国内では携帯電話の周波数と重なるため使用できないUHF帯(300MHz〜3GHz)である。
 物品の管理用タグとして国際規格ISO18000-6(860〜960MHz)、18000-7(433MHz)の規格化が進められており、同省ではUHF周波数として、950MHz帯に加え433MHz帯も割り当て、実証実験を踏まえて2004年度中の制度化を目指している。
 上記「響プロジェクト」ではUHF帯をターゲットにしている。

他には農林水産省、国土交通省や、航空手荷物等の各分野で標準化が検討されている。
2002年9月の電波法改正による規制緩和を受けて、電磁誘導13.56MHz帯の周波数を使用するRFIDタグが、国内でも欧州並みの最大60†の通信距離を出せるようになり、様々な分野で用途開発が行われている。現在、RFIDタグの中心的な周波数帯として最も広く利用されている。
これまで実証実験を含め、SCM(サプライチェーンマネジメント)、アミューズメント施設、自動車生産ライン、図書館蔵書管理、博物館所蔵品管理、航空手荷物管理等の分野に導入されている。

■RFIDタグの市場規模推移(2003〜2008年)国内需要

●周波数別市場規模推移及び予測 単位:千枚、%
周波数 2003年 2004年見込 2005年予測 2006年予測 2007年予測 2008年予測
13.56MHz 4,000 12,000 20,000 35,000 60,000 100,000
前年比 300.0 166.7 175.0 171.4 166.7
120〜150KHz 3,200 3,200 3,300 3,300 3,500 3,500
前年比 100.0 103.1 100.0 106.1 100.0
400〜530KHz 1,200 1,250 1,300 1,350 1,400 1,500
前年比 104.2 104.0 103.8 103.7 107.1
2.45GHz 17,100 20,110 18,120 18,130 25,140 30,150
前年比 117.6 90.1 100.1 138.7 119.9
合計 25,500 36,560 42,720 57,780 90,040 135,150
前年比 143.4 116.8 135.3 155.8 150.1
出所:富士キメラ総研
2003年の国内RFIDタグ市場は、販売数量が2,550万枚(前年比244.5%)、販売金額が54.2億円(同115.8%、金額はタグのみ)である。2008年は13.56MHzが1億枚(前年比166.7%)に拡大すると予測している。

周波数別の内訳は、電磁誘導13.56MHz400万枚、120〜150KHz320万枚、電磁結合400〜530KHz120万枚、マイクロ波2.45GHz電池付10万枚、マイクロ波2.45GHz無電池1,700万枚となっている。マイクロ波2.45GHz無電池タイプが多いのは、2005年3月開催予定の愛知万博の入場券に日立製作所の「ミューチップ」が採用されたことが起因している。

■今後の動向

本稿では、RFIDタグのうち電磁誘導13.56MHzに注目して整理した。
  【成長要因】
電磁誘導13.56MHzはISO15693として規格化されている。そのためISO標準の互換チップを供給するメーカーが多く、大量生産が可能となり価格面で優位性がある。水分やノイズの影響を受けにくく、性能面のバランスに優れ通信距離も飛ばせる。
  【成長阻害要因】
マイクロ波と比較した場合、13.56MHzは通信距離と対ノイズ性の面で劣る。今後UHF帯の規制緩和や導入が進展した場合、需要の一部を奪われる可能性がある。
  【今後の方向性】
電磁誘導13.56MHzは、物品の管理用タグとして新たにISO18000シリーズの規格化が進められている。従来のクローズドシステム需要に対して、今後は各分野で標準化が進んでいくならば爆発的な市場拡大が見込まれる。

参考文献:「カード市場マーケティング要覧 2004年版」
(2004年7月28日:富士キメラ総研)


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