2層フレキシブル銅張積層板の市場動向

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2層フレキシブル銅張積層板(2層FCCL)はポリイミドフィルムと銅箔で構成される。また、2層FCCLの製造方法は、大きくキャスティング法、ラミネート法、スパッタ法の3種類に分けられる。

■タイプ別構成比と用途動向(2003年世界需要)

タイプ 販売数量ウェイト(%)
キャスティング 68
ラミネート 21
スパッタ 11
合計 100
出所:富士キメラ総研
新日鐡化学の2層FCCL「エスパネックス」はキャスティング法(銅箔にポリイミド樹脂を塗布しその後焼成)で製造されている。

2層FCCLは携帯電話、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、液晶ドライバーなど多岐にわたる。特に、携帯電話では回路材料として使用される。

■2層フレキシブル銅張積層板の市場規模推移(2003〜2008年世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:千m²、%
年次 2003年 2004年見込 2005年予測 2006年予測 2007年予測 2008年予測
国内販売数量 5,500 7,000 9,000 12,000 16,000 20,000
前年比 127.3 128.6 133.3 133.3 125.0
海外販売数量 1,100 1,600 2,300 3,500 5,500 6,500
前年比 145.5 143.8 152.2 157.1 118.2
合計 6,600 8,600 11,300 15,500 21,500 26,500
前年比 130.3 131.4 137.2 138.7 123.3
出所:富士キメラ総研
近年、2層FCCLは液晶のCOF、COGで採用されてきた。特に、携帯電話の液晶画面の高精細化と多層フレキ需要、カメラモジュール需要で急速に市場が拡大した。

2003年の2層FCCL世界市場は数量ベースで660万m²、金額では310億円の市場に拡大している。2008年は、1,020億円(2003年比3.3倍)に急上昇すると予測している。

■研究開発・技術動向

企業名 技術開発 技術開発の概要
新日鐵化学 高温・高圧の実装に対応するフレキシブル積層板を開発  これまで、金属箔と接する絶縁樹脂層には、耐熱性の高いポリイミド樹脂を用いたフレキシブル積層板が開発されてきた。
 従来の熱可塑性ポリイミド樹脂を用いたフレキシブル積層板は、高温・高圧条件の下で半導体素子を実装する際に、耐熱特性に優れた材料が極めて少ない状況にあった。
 同社は、金属箔との接着性が良好で、金属箔と接するポリイミド樹脂のガラス転移温度(Tg)及び高温領域(350℃)における貯蔵弾性率を向上させ、高温の実装条件にも耐えられ、耐熱特性に優れたフレキシブル積層板を開発している。
 従って、この金属層に接するポリイミド樹脂は、これまでの接着性ポリイミド樹脂にはない高Tg、350℃での高貯蔵弾性率を有しながら、金属箔との高接着性を保持することができる。
 同社が開発したフレキシブル積層板は、絶縁樹脂層の耐熱特性が優れているため、半導体素子の高温実装に用いられるCOF(チップオンフィルム)用フレキシブル積層板として使用することが可能である。

■参入企業とメーカーシェア(2003年世界需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
新日鐵化学 38
宇部興産 17
三井化学 11
東洋メタライジング
その他 29
合 計 100
出所:富士キメラ総研
2層FCCLの最大手メーカーは新日鐵化学であり、日本メクトロンやサムスンに販売している。

その他メーカーは、東洋紡、藤森工業(秋田ベークライト向け)、日本高度紙工業、クラレ(LCPベース)、日東電工、デュポンなどが挙げられる。

■今後の動向

2004年に入っても2層FCCLは品不足状態が続いており、新日鐡化学では木更津製造所(千葉県木更津市)などの生産能力を増強している。このため多層FCCLを使わない技術の開発も出始めている。

参考文献:「2004エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧」
(2004年5月21日:富士キメラ総研)


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