取り出しロボットの市場動向

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取り出しロボットは、プラスチック射出成形機から樹脂成形品を取り出す専用装置として開発されてきた。その種類はスイング型(20〜150tの軽量物向け、一般に精度は低い)とトラバース型(150〜5,000tの重量物向け、精度は高い)に大別される。

通常、樹脂成形品向けの取り出しロボットはエンドユーザーに販売しており、ディスク用は住友重機械工業、東芝機械、名機製作所などの成形機メーカーが取り出しロボットをセットした後で、エンドユーザーに販売する形態が一般的である。

■応用分野別構成比(2005年見込 世界需要)

応用分野 販売数量ウェイト(%)
樹脂成形(自動車) 47
樹脂成形(電機・電子) 28
ディスク(CD、DVD等) 16
樹脂成形(日用品)
合計 100
出所:富士経済
取り出しロボットの主なアプリケーション分野は、自動車部品、家電製品、ディスク向けである。2004年は自動車、デジタル家電、ディスク向け需要が好調であり取り出しロボット市場は大きく拡大した。2005年は引き続き自動車業界の好況が予測されるものの、デジタル家電、ディスク向けは需要の落ち込みが予測される。

■取り出しロボットの市場規模推移(2003〜2007年 世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:台、%
  2003年 2004年 2005年見込 2006年予測 2007年予測
国内販売数量 4,800 5,700 5,400 5,200 5,700
前年比 118.8 94.7 96.3 109.6
海外販売数量 10,500 13,450 16,200 18,500 21,300
前年比 128.1 120.4 114.2 115.1
合計数量 15,300 19,150 21,600 23,700 27,000
前年比 125.2 112.8 109.7 113.9
出所:富士経済
2003年の取り出しロボット世界市場は販売数量が15,300台であり、販売金額は345億円である。また、2007年は597億円(2003年比1.73倍)と予測している。

東欧、中国におけるプラスチック成形機の需要拡大に伴い、取り出しロボット市場は好調に推移している。国内市場はリプレース需要が中心であることを背景として、国内ロボットメーカーは、アジア、ヨーロッパ市場の営業拠点を強化している。

■参入企業とメーカーシェア(2005年見込 世界需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
ユーシン精機 26
スター精機 23
ハーモ 14
ファナック
セーラー万年筆
その他 23
合 計 100
出所:富士経済
ユーシン精機は、小・中型ロボットを中心に営業展開しており、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話などの分野が得意である。

スター精機は、中・大型タイプを得意としており、デンソーやトヨタ自動車、日産自動車、マツダなど傘下の自動車部品メーカーへの販売が中心であり、他にはプラスチック成形機メーカーとの販売実績も豊富である。

■今後の動向

アジアでは中国市場の伸びが顕著であり、日本・欧米系の顧客に対して営業活動が行われている。中国ローカル企業(ユーザー)に対する販売活動も既に開始しているが、樹脂成形加工工程において「自動化するメリット」の認識が低いことや、現地の人件費が安価であることが需要開拓のネックとなっている。従って、これらの問題点を解決することが今後の課題である。

参考文献:「2005年版 ワールドワイドFA・ロボット関連市場の全貌」
(2005年3月29日:富士経済)


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