直交型組立ロボットの市場動向

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直交型組立ロボットは、腕の機械構造が2軸又は3軸の直交するスライド軸で構成されている。制御装置による座標変換はほとんど必要としていない。本稿では組立作業を目的とした産業用ロボットを対象とする。

主要なアプリケーションである電機・電子(デジタルスチルカメラ、携帯電話、薄型テレビなど)、自動車業界が好況であることから2004年市場は高い伸長率で拡大した。

ロボットコントローラやサーボモータなどの構成部品において内製化が進んでおり、低価格な直交型組立ロボットが上市されている。当該市場では、複数の軸を組み合わせXYやXYZ方向に組み付けたロボットを対象とする。

■応用分野別構成比(2005年見込 世界需要)

応用分野 販売数量ウェイト(%)
電機・電子 40
自動車 35
食品 15
その他 10
合計 100
出所:富士経済
電機・電子分野では、薄型テレビ、デジタルスチルカメラ、デジタルレコーダ、携帯電話などの電子機器が、当該市場を牽引しているが、2004年下期より生産調整が始まっている。一方、自動車分野については世界的に設備投資が活発であり、2005年も引き続き堅調に推移すると予測される。

■直交型組立ロボットの市場規模推移(2003〜2007年 世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:台、%
  2003年 2004年 2005年見込 2006年予測 2007年予測
国内販売数量 5,400 7,000 7,800 7,500 8,600
前年比 129.6 111.4 96.2 114.7
海外販売数量 3,300 4,400 4,600 4,450 5,400
前年比 133.3 104.5 96.7 121.3
合計数量 8,700 11,400 12,400 11,950 14,000
前年比 131.0 108.8 96.4 117.2
出所:富士経済
2003年の直交型組立ロボット市場は販売数量が8,700台であり、販売金額は約67億円である。2007年は約103億円(2003年比1.54倍)と予測している。

国産の直交型組立ロボットの仕向け先は日本が最も多くなっている。その次はアジア、アメリカの順となっている。これは、需要の中心である電機・電子分野や自動車関連分野のユーザーが、日本国内においてシステムアップを行った後で、海外向けに輸出するケースが多いためである。

■参入企業とメーカーシェア(2005年見込 世界需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
ヤマハ発動機 29
東芝機械 26
アイエイアイ 23
その他 22
合 計 100
出所:富士経済
ヤマハ発動機は、半導体・電子部品実装機事業とのシナジー効果によって需要創出を図り事業規模を拡大させている。近年は、自社生産分を含めたマウンタなどIT関連設備の拡充に加え、品質向上を目的に自動車部品の組立や検査工程での採用が増えている。

アイエイアイは単軸系ロボット、直交型組立ロボットの専業メーカーとして位置付けられる。同社はロボットの構成部材であるACサーボモータ、ボールねじ、ガイドなどの内製化を行ない、コスト低減を図っている。

その他には平田機工、adept(米国)、ボッシュ(ドイツ)などが参入している。

■今後の動向

2005年は電機・電子分野で落ち込みが予測されるが、自動車分野が引き続き好調であることから、市場全体では増加すると推定している。2006年市場は前年の反動による影響を受け縮小するが2007年には回復すると見ている。

参考文献:「2005年版 ワールドワイドFA・ロボット関連市場の全貌」
(2005年3月29日:富士経済)


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