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機能性塗料・コーティング材料49品目について、販売金額が大きい材料の上位ランキング表を作成した。
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■機能性塗料・コーティング材料の2008年販売額上位ランキング (国内需要+輸出) |
2008年の販売金額が300億円以上の機能性塗料・コーティング材料は以下の通りである。 |
塗料分野 |
順位 |
機能性塗料・コーティング材料 |
販売金額(億円) |
伸長率 |
2004年 |
2008年予測 |
08/04年 |
汎用塗料 |
1 |
自動車用塗料(新車用) |
1,400 |
1,340 |
95.7% |
汎用塗料 |
2 |
重防食塗料 |
865 |
1,050 |
121.4% |
環境適合 |
3 |
エマルジョン塗料 |
599 |
602 |
100.5% |
環境適合 |
4 |
水溶性樹脂塗料 |
549 |
591 |
107.7% |
機械・化学 |
5 |
フッ素樹脂塗料 |
381 |
437 |
114.7% |
汎用塗料 |
6 |
プラスチック用塗料 |
385 |
410 |
106.5% |
電気・電子 |
7 |
バッファコート膜※G |
278 |
351 |
126.3% |
汎用塗料 |
8 |
PCM用塗料 |
320 |
334 |
104.4% |
汎用塗料 |
9 |
自動車用塗料(補修用) |
350 |
325 |
92.9% |
光学機能 |
10 |
蛍光塗料 |
221 |
321 |
145.2% |
光学機能 |
11 |
光ディスクコーティング材料※G |
175 |
305 |
174.3% |
環境適合 |
12 |
粉体塗料 |
236 |
304 |
128.8% |
※G:但し光ディスクコーティング材料、バッファコート膜は世界市場(販売金額)の数値を採用。
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2008年において300億円以上の汎用塗料は1位から9位以内に登場しており、各々325億円〜1,340億円規模の市場拡大が予測される。汎用塗料以外には5位の機械・化学機能塗料「フッ素樹脂塗料」が437億円、7位は電気・電子機能塗料の「バッファコート膜」が351億円、10位、11位に光学機能塗料の「蛍光塗料」「光ディスクコーティング材料」が300億円台で続いている。
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環境適合型塗料では、代表的なエマルジョン塗料(3位)、水溶性樹脂塗料(4位)、粉体塗料(12位)が2008年において主要製品になると予想している。
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また、光学機能の「蛍光塗料」と「光ディスクコーティング材料」の伸長率(2004年比)は、各々1.45倍と1.74倍という高い伸びが注目される。
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上位にランクされる自動車用塗料(新車用)、重防食塗料、エマルジョン塗料、フッ素樹脂塗料は、フッ素樹脂などを使用したエンプラ樹脂系の塗料である。
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■機能性塗料・コーティング材料の2008年伸長率上位ランキング (国内需要+輸出) |
2008年の伸長率が大きい機能性塗料・コーティング材料(上位10品目)は以下の通りである。 |
塗料分野 |
順位 |
機能性塗料・コーティング材料 |
販売金額(億円) |
伸長率 |
2004年 |
2008年予測 |
08/04年 |
熱的機能 |
1 |
熱発泡性耐火塗料 |
3 |
35 |
1166.7% |
環境適合 |
2 |
天然素材配合塗料 |
3.6 |
7.2 |
200.0% |
環境適合 |
3 |
自然塗料 |
35 |
66 |
188.6% |
環境適合 |
4 |
ゼロVOC水系塗料 |
4.5 |
8.3 |
184.4% |
光学機能 |
5 |
光ディスクコーティング材料※G |
175 |
305 |
174.3% |
環境適合 |
6 |
PETボトルリサイクル塗料 |
36 |
61.5 |
170.8% |
機械・化学 |
7 |
制振塗料 |
20 |
33 |
165.0% |
機械・化学 |
8 |
アクリルシリコン塗料 |
129 |
210 |
162.8% |
光学機能 |
9 |
蛍光塗料 |
221 |
321 |
145.2% |
熱的機能 |
10 |
太陽熱遮断塗料 |
8.5 |
12 |
141.2% |
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2008年において熱的機能塗料「熱発泡性耐火塗料」の伸長率は極めて大きく、2004年比11.7倍と急成長が予測される。また10位には冷暖房費の効率化や省エネルギーに貢献する「太陽熱遮断塗料」が、市場規模は小さいが熱的機能塗料の分野で需要増が予想されている。
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2位〜4位には環境適合型塗料「天然素材配合塗料、自然塗料、ゼロVOC水系塗料」、6位には2004年比「PETボトルリサイクル塗料」が同1.7〜2.0倍の伸長率による拡大が見込まれている。
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光学機能塗料分野では5位の「光ディスクコーティング材料」(同1.74倍)や9位の「蛍光塗料」(同1.45倍)の伸長率が顕著であり、機械・化学機能塗料分野では7位の「制振塗料」(同1.65倍)や8位の「アクリルシリコン塗料」(同1.63倍)の伸びが目立っている。
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参考文献:「2005年版 機能性塗料・コーティングの現状と将来展望」 (2005年1月31日:富士キメラ総研)
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