フッ素樹脂塗料の市場動向

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フッ素樹脂塗料は高い耐久性を発現する高耐候性塗料であり、優れた耐候性により塗り替え回数の低減を可能にし、ライフサイクルコストの削減に貢献している。

当該製品は樹脂のタイプにより2つに大別され、1つは高温焼付タイプの2フッ化フッ素樹脂である。アルミカーテンウォール用塗料として広く使用されている。

もう1つは3フッ化フッ素樹脂の「ルミフロン(旭硝子)」(1982年に製品化)が代表的な製品であり、常温乾燥型超耐候性塗料(ソリューション系溶剤可溶タイプ)である。発売後20年以上が経過し、高耐候性の実証も行われ着実に実績をあげている。その他には4フッ化フッ素樹脂ベースの製品もあるがまだ実績は少ない。

■用途別ウェイト(2004年 国内需要(輸出含む))

用途名 具体的用途例 販売数量ウェイト(%)
非住宅 商業施設、オフィスビル、他 49
住宅 高層マンション、戸建住宅、他 40
土木、他 橋梁、海洋施設、他 11
合計 100
出所:富士キメラ総研
フッ素樹脂塗料は商業施設やオフィスビル等の非住宅建築物用途が5割近くを占めており、マンション等の住宅向けを合わせると約9割が建築分野で使用されている。

特に、超高層ビルや公共性の高い大型建築物などのほか、塗り替え・リフォーム工事の困難な物件では、メンテナンスフリー期間の長い当該製品が効果的である。

■フッ素樹脂塗料の市場規模推移(2004〜2008年 国内需要(輸出含む))

市場規模推移及び予測 単位:t、%
  2004年 2005年見込 2006年予測 2007年予測 2008年予測
販売数量 17,500 18,000 18,500 19,000 19,500
前年比 102.9 102.8 102.7 102.6
出所:富士キメラ総研
2004年のフッ素樹脂塗料市場の販売数量は17,500t、販売金額は381億円(メーカー出荷ベース)である。2005年以降の販売数量は、前年比2.6〜2.9%増の伸長率で推移する見通しであり、2008年は437億円に拡大すると予測している。

高層建築構造物ではメンテナンスフリーに対するニーズが強く、高耐候性塗料であるフッ素樹脂塗料の需要は高い。更には常温硬化タイプの需要が増えており、フッ素樹脂塗料の市場は今後、拡大基調で推移していく。

■参入企業とメーカーシェア(2004年 国内需要(輸出含む))

メーカー名 販売数量シェア(%)
日本ペイント 41
関西ペイント 19
旭硝子コートアンドレジン
その他 34
合 計 100
出所:富士キメラ総研
カーテンウォール需要(ライン塗装)を始めとする高温焼付タイプの実績が圧倒的に多いことから、PCM(プレコートメタル)用塗料のトップメーカーである日本ファインコーティングス(本社:東京都品川区)の販売分を含めた日本ペイントが首位となっている。

2位はPCM用塗料大手の関西ペイントである。同社のカイナータイプは関西ペイントが販売し、ルミフロンタイプは関西ペイント販売が取り扱っている。

■今後の動向

高耐候性塗料であるフッ素樹脂塗料は、LCC(ライフサイクルコスト)の低減やメンテナンスサイクルの延長などに貢献することから、廃棄物の削減、省資源など環境負荷低減に有用な材料であり、今後も需要増が見込まれている。

参考文献:「2005年版 機能性塗料・コーティングの現状と将来展望」
(2005年1月31日:富士キメラ総研)


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