太陽熱遮断塗料の市場動向

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太陽熱遮断塗料は、太陽からの熱を効率的に反射させる塗料であり、特殊セラミック微粒子や中空セラミックバルーンなどを混合することにより熱反射機能を発現させている。大高商会「クールサーム」、長島特殊塗料「ミラクール」などの製品が上市されている。

塗膜形成材料に使用されている樹脂はアクリルエマルジョンが主に採用されている。溶剤には水が使用されるため環境適合性が高い。またトップコート材にはフッ素樹脂やウレタン、シリコーンなどが応用されている。

■用途別ウェイト(2004年 国内需要(輸出・輸入を含む))

用途名 具体的用途例 販売数量ウェイト(%)
建築物
(屋根等)
工場、倉庫、体育館、冷凍庫、化学プラント、工場・店舗・物流センター等の屋根、壁、床、他 89
その他 乗用車、バス、鉄道、船舶、飛行機、自動販売機、電力・ガス・熱用パイプ、タンク、コンテナ、他 11
合計   100
出所:富士キメラ総研
主な用途は工場、倉庫などの屋根や壁等への塗装が代表的であり、遮熱/熱反射効果を必要とする部位に採用されている。特に工場の屋根は塗装面積が広いため極めて大きな需要先となっている。

屋根に塗装するメリットは、夏場は太陽熱を遮断し、冬場は暖房保温効果が得られることであり、広域的に冷暖房を必要とする工場、倉庫などの省エネに貢献している。

■太陽熱遮断塗料の市場規模推移(2004〜2008年 国内需要(輸出・輸入を含む))

市場規模推移及び予測 単位:t、%
  2004年 2005年見込 2006年予測 2007年予測 2008年予測
販売数量 450 500 550 610 680
前年比 111.1 110.0 110.9 111.5
出所:富士キメラ総研
2004年の太陽熱遮断塗料市場の販売数量は450t、販売金額は8.5億円(メーカー出荷ベース)である。2005年以降の販売量は前年比2桁増のペースで拡大する見通しであり、2008年は12億円(2004年比1.41倍)に拡大すると予測している。

太陽熱遮断塗料は、夏場の冷房費用の抑制が可能であり省エネルギーに結びつくことや、改正省エネ法の施行に伴い環境適合性に優れているという側面から追い風が吹いている。

■参入企業とメーカーシェア(2004年 国内需要(輸出・輸入を含む))

メーカー名 販売数量シェア(%)
大高商会 49
長島特殊塗料 40
その他 11
合 計 100
出所:富士キメラ総研
2004年の市場は大高(だいこう)商会(本社:大阪市)が首位となった。主力製品の「クールサーム」(NASAが開発した特殊セラミック微粒子を塗料に利用)は海外及び国内において先行発売されている。

同社のシェアが大きいのは「クールサーム」の知名度が高いことと、直販営業や施工体制が整備されていることが要因として挙げられる。

2位の長島特殊塗料は「サーモシールド」を展開してきたが、使用樹脂を見直し品質面の強化や、カラーバリエーションを充実させた「ミラクール」が主要製品となっている。用途の主体は屋根用であるが、その他には車両用、遮熱舗装向けの販売展開が注目される。

■今後の動向

将来的には既存の用途分野以外に、戸建住宅などの一般用建築塗料として使用される可能性が想定されている。遮熱性舗装用途への応用も含めて、巨大な潜在需要を背景に市場の活性化が予測される。

参考文献:「2005年版 機能性塗料・コーティングの現状と将来展望」
(2005年1月31日:富士キメラ総研)


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