HID(高輝度放電灯)ヘッドランプの市場動向

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HID(Hi Intensity Discharge)は高輝度放電灯や高輝度ディスチャージという別名があり、ヘッドランプの呼称としてはHIDヘッドランプ、ディスチャージヘッドランプ、キセノンヘッドランプとも呼ばれている。

HIDヘッドランプはハロゲンヘッドランプと比較して3倍の明るさ2倍の寿命を持ち、消費電力は約2/3と少ない。HIDランプの方式は4灯式と2灯式があり4灯式が主流である。

■HIDヘッドランプの材料特性

HIDヘッドランプやハロゲンヘッドランプに使用されているレンズカバー、リフレクター、ハウジングはほぼ同一の材料が使用されている。

レンズの材料は主にPCやABSなどの熱可塑性樹脂が使用される。レンズカバー用途の中では、特にPCの使用量が多く使用比率は約8割を占める。またABS樹脂に関しては透明度を大幅に高めることが今後の研究課題となっている。ハウジングにはPPやPC樹脂などが使用されている。

■市場規模推移及び予測(2004~2007年、2010年 世界/国内需要)

(単位:千セット、%)
  2004年 2005年見込 2006年予測 2007年予測 2010年予測
世界販売数量 3,110 4,250 5,700 7,500 14,950
前年比 136.7 134.1 131.6
国内販売数量 1,110 1,550 2,100 2,900 6,550
前年比 139.6 135.5 138.1
国内販売比率 35.7 36.5 36.8 38.7 43.8
出所:富士キメラ総研
2004年の世界市場は販売数量が311万セットで、販売金額は693億円(メーカー出荷ベース)である。2010年は同1,701億円(2004年比2.45倍)になると予測している。

LEDヘッドランプは、HIDより消費電力が少ないというメリットはあるが、明るさの面に関しては現状ではHIDヘッドランプよりも劣っている。

しかし、2010年頃を目途にLEDの明るさはHIDと同様のレベルになると予想され、LEDヘッドランプの普及が見込まれる。

■参入企業とメーカーシェア(2004年 世界需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
ヴォレオシルバニア(フランス) 26
小糸製作所 21
ヘラー(ドイツ) 13
スタンレー電気 12
その他 28
合 計 100
出所:富士キメラ総研
小糸製作所は1996年にHIDヘッドランプの生産を開始し、2000年8月には2灯式ディスチャージヘッドランプの生産・販売を開始した。

スタンレー電気はHIDより長寿命であるLEDを応用したランプの開発を行っている。自動車の安全運転支援のための需要を見込んでいる。同社は2010年にはLEDヘッドランプの年間生産台数60万台を目指している。

■今後の動向

HIDヘッドランプの搭載車種は、高級車から次第に中級車、軽自動車へと搭載モデルの範囲が広がっており、今後も搭載車種の増加に伴いHID市場の拡大が予想される。

HIDに替わるキーテクノロジー(有望技術)として白色LEDが挙げられる。現在の白色LEDはHIDよりも明るさが劣るため更なる技術開発が進められている。

参考文献:「2005年版 自動車部品マーケティング便覧」
(2005年5月31日:富士キメラ総研)


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