ポリカーボネートの市場動向

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■ワールドワイドの用途別需要構成 2005年販売量ベース

用途 構成比(%) 主な用途例
電気電子・OA 24 レーザープリンタ部品(光学ボックス、筐体、シャーシ)、液晶テレビ・液晶モニタ(筐体、フレーム)など
光メディア 23 DVD、DVD-R、音楽CD、CD-R、MD、ブルーレイディスクカバーレイ向けフィルムなど
シート・フィルム・包装 20 拡散板(大型TV用液晶パネル向け)、液晶用拡散フィルムなど
自動車・産業機器 10 自動車外装部品(ヘッドランプレンズ、ドアハンドルなど)、同内装部品(インナーレンズ、メーター盤など)、電動工具の機構部品など
医療・保安 医療用の人工腎臓(ダイアライザ)容器・キャップなど
その他 19 パチンコ・パチスロ部品(トレー、電飾、裏板)など
合計 100  
出所:富士経済
PC樹脂の主な需要先は「電気電子・OA」用途が挙げられる。同用途向けの部品は近年、薄肉化が要求されている。さらに、プリンタ、パソコン、液晶テレビ・液晶モニタの生産拡大、RoHS(欧州連合が施行する有害物質規制の指令)やWEEE(電気・電子機器廃棄物リサイクル指令)の施行に伴い、難燃性に対する要求物性の向上が課題となっている。

■ポリカーボネートの材料、技術動向
PCは汎用エンプラの中で透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性、自己消火性(難燃性)などバランスのとれた樹脂であり幅広い用途・分野で採用されている。

PCの成形加工会社ではコスト低減を図るため、成形加工品を「薄肉化」「小型化」「軽量化」するための素材開発が顕著である。例えば、PC樹脂の物性が高流動で、薄肉でも高強度を実現するPCの技術開発が行われている。

■市場規模推移及び予測(2005~2008年、2010年 世界/国内需要)

単位:千t、%
  2005年 2006年見込 2007年予測 2008年予測 2010年予測
世界販売数量 2,780 3,000 3,200 3,400 3,800
前年比 107.9 106.7 106.3
国内販売数量 328 341 354 367 393
前年比 104.0 103.8 103.7
国内販売比率 11.8 11.4 11.1 10.8 10.3
出所:富士経済
数表の販売数量はニートレジン(自家消費分を含む)及びコンパウンド製品(アロイを含む)の合計値である。

2005年のPCの世界市場は1兆3,900億円の実績であり、2010年には1兆9,000億円(2005年比1.37倍)に拡大すると予測している。

2005年の日本市場は電気電子・OAや自動車分野を中心にフィルム・シート、その他用途も好調であり、数量ベースでは前年比112.7%の伸びとなった。

PCの世界市場は、中国を中心としてアジア地域の需要が牽引し急速に拡大している。そのため2006年は、重合設備の新増設が追いつかず需給環境はタイトな状況が続いている。

■参入企業とメーカーシェア(2005年 世界需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
GEプラスチックスグループ 30
バイエルグループ 28
三菱グループ 12
帝人グループ 12
その他 18
合 計 100
出所:富士経済
世界最大手のPC樹脂メーカーはGEプラスチックスグループである。同社はワールドワイドで電気電子・OA、自動車、シート・フィルム、光メディアなどの幅広い分野で用途展開が見られる。

その他のメーカーには、ダウケミカルグループ、出光興産グループ、旭美化成(旭化成と台湾・奇美実業との合弁会社)が参入している。

■今後の動向

今後も中国の発展と経済成長力が原動力となり、電気電子・OA、自動車、フィルム・シート、医療などの用途でPC樹脂の伸長が期待できることから、2006年以降、世界市場(数量ベース)は年率6~8%の伸長率で拡大が予測される。

参考文献:「2006年 エンプラ市場の展望とグローバル戦略」
(2006年6月5日:富士経済)


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