ポリエーテルイミド(PEI)の市場動向

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■ワールドワイドの用途別需要構成 2005年販売数量ベース

用途 構成比(%) 主な用途例
電気・電子機器 42 エアコン、ICソケット、HDD基板ホルダ、スチームアイロン、RFフィルタ、光ファイバーコネクタ、SMTコネクタなど
自動車 27 照明用部品(リフレクター、ベゼルなど)、スロットルボディなど
精密機器 12 ボルト、ナット、腕時計ギア、歯車、カメラ部品など
その他 19 調理用品、医療機器、航空機、フィルムなど
合計 100  
出所:富士経済
ポリエーテルイミド(PEI)の用途は、エアコンなどの電気・電子機器、高耐熱性が要求される照明ベゼルなどの自動車部品が中心である。他には、精密機器、調理用品(タッパウエア等)などが挙げられる。

また、PEI樹脂はフィルム製品にも加工されており、モータ用スラスト軸受け、摺動部品、TABスペーステープ、FPC(フレキシブルプリント配線板)の補強板用途で使用されている。

■ポリエーテルイミドの材料動向
ポリエーテルイミド(PEI)は耐熱性、機械的強度、剛性、耐薬品性などの特性が優れている。PEIは米国のGE社が独自の技術で開発した非晶性のスーパーエンプラであり、射出成形加工が可能な樹脂である。欧米地域主体に市場が形成されている。

PEI樹脂を用いてフィルムに加工しているメーカーは、三菱樹脂や住友ベークライトがあげられる。PEIフィルムは難燃性、透明性などの特性があり、スピーカーの振動板や絶縁テープなどに利用されている。

例えば、スピーカー振動板は主に熱プレス成形で製造されている。具体的には、PEI樹脂と無機充填材を混合機(ユニバーサルミキサーなど)に投入し140~150℃で混練した後に押出法でフィルム状に加工される。フィルムの厚さは38~75μmである。このフィルムは熱プレス成形機で振動板に加工されている。

■市場規模推移及び予測(2005~2008年、2010年 世界/国内需要)

単位:t、%
  2005年 2006年見込 2007年予測 2008年予測 2010年予測
世界販売数量 13,000 13,900 14,800 15,800 18,000
前年比 106.9 106.5 106.8
国内販売数量 1,400 1,500 1,600 1,700 1,900
前年比 107.1 106.7 106.3
国内販売比率 10.8 10.8 10.8 10.8 10.6
出所:富士経済
上記販売数量はPEI樹脂のニートレジンベース(=ナチュラルグレード)の販売数量とコンパウンドベース(アロイ販売分を含む)販売数量の合計値である。

PEIは難燃性、電気特性、機械的強度、耐薬品性、透明性、寸法安定性などの特徴を活かしながら、金属製品を代替する方法で市場規模を拡大してきた。

2005年のポリエーテルイミド樹脂の世界販売数量は13,000tで販売金額は297億円である。2010年には407億円(2005年比1.37倍)になると予測している。

■参入企業とメーカーシェア(2005年 世界需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
GE(米国) 100
合 計 100
出所:富士経済
GEはPEI樹脂の標準グレードである1000シリーズを展開している。その他、ガラス繊維強化製品、ガラス/ミネラル強化製品、摺動性改良製品などを多彩にラインナップしている。

■今後の動向

PEIは流動性を改良することで、さらに部品の薄肉成形が可能になった。またメッキ性能を改善することによりシールド特性が向上し、コネクタなどの電子部品用途で需要拡大が期待されている。

参考文献:「2006年 エンプラ市場の展望とグローバル戦略」
(2006年6月5日:富士経済)


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