無延伸PA(CNY)フィルムの市場動向

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無延伸PA(CNY)フィルムは従来、畜肉加工品の深絞り成型用途が需要の中心であったが、共押出フィルムの登場によりフィルム素材の切り替えが進み、現状では一定のを形成している。

■用途別需要構成 2005年国内販売量+輸出

用途 構成比(%) 具体的用途例
食品用 深絞り成形 70 畜産加工品(ハム、ソーセージ等)、乳製品(チーズ等)、水産加工品(練製品等)、冷凍食品など
その他食品 25 レトルト食品、液体包装(バッグ・イン・ボックス:醤油等)など
非食品用 医療機器包装(注射器、輸液バッグの外袋等)など
合計 100  
出所:富士キメラ総研
CNYフィルムの主な用途先は、基本的にONYフィルムが採用されている用途と同じ食品分野である。特に、食品包装の深絞り成形用途が主体となっている。

■無延伸PA(CNY)フィルムの材料、技術動向
無延伸PA(CNY)フィルムは、ガスバリア性、強靱性、耐熱・耐寒性(耐レトルト性)、耐油性、耐薬品性などに加え、熱成型性が良好であることから深絞り適性が優れている。

そのため、多様な加工食品、医療器具の深絞り成型品、バッグ・イン・ボックス(BIB)の液体包装、畜肉加工品(真空包装用)などの用途に適している。

食品用途ではEVOH系共押出しフィルムと競合しているため当該製品の需要量は限られている。ONYフィルム以上の強度や成形性が必要とされる場合に採用されている。

■市場規模推移及び予測(2005~2009年 国内需要+輸出)

単位:t、百万円、%
  2005年 2006年見込 2007年予測 2008年予測 2009年予測
販売数量 710 710 707 707 705
前年比 99.6 100.0 99.6 100.0 99.7
販売金額 860 860 860 860 855
前年比 103.0 100.0 100.0 100.0 99.4
出所:富士キメラ総研
2005年のCNYフィルムの国内販売数量は710t、金額では8億6,000万円である。2009年には8億5,500万円(2005年比99.4%)となり販売数量、販売金額ともに実績の減少が予測される。

当該製品の用途先は限定的であり、かつ用途先の市場が成熟化しているため、2006年以降の市場は横這い基調の推移が見込まれる。

■参入企業とメーカーシェア(2005年国内販売量+輸出)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
東レフィルム加工 52
三菱樹脂 48
合 計 100
出所:富士キメラ総研
参入メーカーは東レフィルム加工と三菱樹脂の2社であり、新規参入もなく2社で市場を分け合う構造がみられる。当該製品は用途先やユーザーが限定的でありシェアの変動はみられない。

■今後の動向

無延伸PA(CNY)フィルムは深絞り成形用の分野で安定した需要を獲得しているが、用途が限定的、用途先の市場において需要の停滞感が強いなど、成長要因を見出すことは難しい状況にある。

今後も食肉加工製品分野が需要の中心である。また国内の加工食品市場が急成長することは期待しにくく、当面は横這いで推移すると推測される。

参考文献:「2006年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」
(2006年7月18日:富士キメラ総研)


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