PSFフィルムの市場動向

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PSF(ポリサルフォン)フィルムは非晶性の耐熱フィルムであり透明性が優れている。また、ガラス転移温度が190℃であり、同温度未満であれば長期的な耐熱特性を持っている。他には難燃性があり、電気特性、耐薬品性が良好である

■用途別需要構成 2005年 国内販売数量ベース

用途 構成比(%) 具体的用途例
絶縁材料 100 半導体工程テープ、モーター内部など
合計 100  
出所:富士キメラ総研
絶縁材料として供給されているが、他のスーパーエンプラフィルムと比較した場合、目立った特徴がないため本格的な用途開拓ができていない。

■市場規模推移及び予測(2005~2009年 国内需要)

単位:t、百万円、%
  2005年 2006年見込 2007年予測 2008年予測 2009年予測
販売数量
前年比 100.0 100.0 100.0 100.0
販売金額 11 11 11 11 11
前年比 100.0 100.0 100.0 100.0
出所:富士キメラ総研
2005年のPSFフィルムの国内販売数量は1tと小さく、金額では1,100万円である。2009年も1,100万円と予測される。

■研究開発・技術動向

企業名 技術開発 技術概要
住友ベークライト 可撓性があり強度の強い医療用チューブを開発  ドレーンチューブは、医療用チューブの1つであり外科用医療用具として体液の排出用に使用されている。多様な内外径、断面構造、形状の製品が販売されている。
 従来のドレーンチューブは、チューブ側壁面に側孔やスリット状の溝を設けられている。体液の貯留部位に挿入した際に、チューブの先端部分と側孔や溝の部分から体液がチューブ内に流入し排出される構造になっている。
 ドレーンチューブは術後の回復を短期化する目的で、傷口から滲出した体液を排出するため体内に留置されるが、患者が充分回復し体液の排出の必要がなくなると抜去して廃棄される。
 ドレーンチューブはこの抜去の際、体外部分を引っ張ってチューブ全体が完全に抜去できるように強度を確保した設計にする必要がある。
 同社はこれらの状況を踏まえ可撓性を損なうことなく、チューブに傷が入っている場合でも十分な強度を保持できる医療用チューブを開発している。
 同社が開発した医療用チューブは外壁面から内壁面に達する溝(又は孔)が長手方向に設けられた医療用チューブである。
 また、医療用チューブの長手方向に沿って、1つの線状体が溝(又は孔)を避けるように配設されていることが特徴として挙げられる。
 この医療用チューブは、チューブ内に線状体が配設されているため、チューブに傷が入っていても、チューブを引っ張った場合、その傷の部分で破断することのないチューブである。
 線状体の素材にはポリサルフォン樹脂製のフィルムが採用され、それ以外にはポリエステル樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルペンテン樹脂を使用したフィルムも使用できる。
 従って、耐熱性を維持しつつ可撓性を損なうことなく、チューブに傷が入っていた場合でも十分な強度を保持できる医療用チューブを開発している。
 線状体は連続した糸状のタイプや、樹脂フィルムを狭い幅にスリットしたテープ状になっている。
 線状体の厚さは、0.1mm以上、0.2mm以下が適しており破断を防止することができる。幅は、0.5mm以上、2mm以下が良好で可撓性を維持できる。

■参入企業とメーカーシェア(2005年 国内需要)

メーカー名 販売数量ウェイト(%)
住友ベークライト 100
合 計 100
出所:富士キメラ総研
当該フィルムの参入メーカーは住友ベークライト1社に限られており新規参入の動きは見られない。

■今後の動向

現状ではPSFフィルムの物性を活かした用途開発ができていない。今後は同フィルムの諸特性を考慮し新規用途先の探索が期待される。

参考文献:「2006年 プラスチックフィルム・シートの現状と将来展望」
(2006年7月18日:富士キメラ総研)


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