自動車用ケミカル材料の用途動向(総論2)

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1gでも車体重量を軽くするために機構部品や電装品などを樹脂化する傾向が顕著である。部品の軽量化や材料特性を向上するための樹脂代替がみられるが、メインのトレンドは金属材料の置き替えが注目される。

最近では外板部品を樹脂化することで車体重量を軽量化している。自動車は他の情報通信機器分野よりも遥かに高い耐熱性が要求される部位が殆どであり、今後も耐熱性を中心とした部品の研究開発が行われていくと予想される。


■自動車用ケミカル材料の樹脂カテゴリー別用途別販売量
 (2005年世界需要)

(単位:千t)
樹脂カテゴリー\用途 合計
(構成比)
内装
部品
外装
部品
機構
部品
電装品
汎用熱可塑性樹脂
(5品目)
5,105
(56.6%)
2,040 1,715 1,067 283
エンジニアリングプラスチックス(15品目) 1,390
(15.4%)
199 186 617 388
熱硬化性樹脂、その他
(4品目)
1,311
(14.5%)
658 378 235 40
熱可塑性エラストマー
(5品目)
315
(3.5%)
129 148 38
合成ゴム(6品目) 904
(10.0%)
300 604
合計(35品目) 9,025
(100.0%)
3,025 2,727 2,561 712
凡例=△:僅少 出所:富士キメラ総研
上記の数表は自動車分野で使用されているケミカル材料について、樹脂カテゴリー別用途別にその販売量を推計したものである。

自動車用ケミカル材料は、従来から内装部品用途を中心に採用されてきた。近年は金属材料の代替が顕著であり外装部品や機構部品の販売重量が伸びている。

自動車用ケミカル材料の販売構成比は、PPやPEなどを中心とした汎用熱可塑性樹脂が56.6%、PAやPCなどのエンプラが15.4%、ウレタンやフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂・その他が14.5%、その他(合成ゴムやエラストマー)が13.5%である。

2005年における樹脂の販売数量は902.5万tであり、そのうち139万t(樹脂カテゴリー別販売構成比は15.4%)をエンプラが占めている。エンプラの中では特に、販売構成比が大きい用途は、電装品(54.5%)と機構部品(24.1%)が顕著である。

■汎用エンプラ/スーパーエンプラの販売量(2005年世界需要)

(単位:千t)
樹脂 販売量 構成比
PA 521 37.5%
PBT 251 18.1%
POM 216 15.5%
PC 190 13.7%
m-PPE 121 8.7%
GF-PET 24 1.7%
PPS 23 1.7%
PPA 22 1.6%
フッ素樹脂 15 1.0%
その他 0.5%
小計 1,390 100.0%
出所:富士キメラ総研
主に機構部品(インマニ、ラジエータタンク)用途で使用されているPA樹脂の販売量が最も多く、エンプラの中では37.5%を占める。

PA樹脂以外には、年間に10万t以上の販売実績があるエンプラは、PBT、POM、PC、m-PPEである。これらの5大エンプラの世界販売数量は130万tで、93.5%を占めている。

その他の樹脂は、PEI、PES+PSU、PAR、LCP、PEEK、PAIである。
外装材の用途では、PAやPPEのアロイ製品が外板材/フェンダー、バックドア、ルーフなどに採用され、PAやPPE以外にもPBTやPCなどのアロイ製品が各種外板部品として注目される。
参考文献:「2006 自動車用ケミカル材料の現状と将来展望」
(2006年3月27日:富士キメラ総研)


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