GF強化ポリエチレンテレフタレート(GF-PET)樹脂の市場動向

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■自動車分野におけるケミカル材料の特徴
GF-PETはPET樹脂にガラス強化繊維を配合することにより、機械的強度、高耐熱性、寸法安定性などの優れた特性を備えている。

これらの材料特性を活かしながら自動車部品分野でもGF-PETの販売実績は少ないが、電装、機構、外装部品など幅広い用途に供給されている。今後も強度や高剛性を持っている熱硬化性樹脂や金属製品からの代替が予想される。

■用途別需要構成 2005年国内販売数量

用途 構成比(%) 具体的用途例
電装部品 64 ランプ周辺部品、リフレクタエクステンションなど
機構部品 15 エンジンカバーなど
外装部品、その他 21 サンルーフ、フロアカーペットなど
合計 100  
出所:富士キメラ総研
高耐熱性、高剛性などの優れた特性を活かし、ランプ周辺部品やリフレクタなどの電装部品向けの販売量が6割強を占めている。

ランプの大型化に伴いリフレクタやその周辺部品は、更に耐熱性や強度が求められる傾向にありGF-PETの需要増に寄与している。

■市場規模推移及び予測(2005~2009年世界需要)

(単位:t、%)
年次 2005 2006見込 2007予測 2008予測 2009予測
国内販売数量 6,100 6,400 6,650 6,900 7,150
前年比 104.9 103.9 103.8 103.6
海外販売数量 18,000 19,000 20,000 21,100 22,200
前年比 105.6 105.3 105.5 105.2
合計 24,100 25,400 26,650 28,000 29,350
前年比 105.4 104.9 105.1 104.8
出所:富士キメラ総研
2005年の自動車用GF-PET樹脂の世界販売数量は2万4,100t、金額では104億5,000万円(メーカー出荷ベース)である。2009年には125億7,000万円(2005年比1.20倍)に拡大すると予測される。国内と海外との販売構成比(2005年)は25対75となり海外需要が上回っている。

自動車部品分野でGF-PETは、PET樹脂本来の耐熱性、耐薬品性、寸法安定性に加え、ガラス繊維を配合することにより強度や剛性を高めており、電装/機構/外装部品用途で販売実績を伸ばしている。

■参入企業とメーカーシェア(2005年国内需要)

メーカー名 販売量ウェイト(%)
DuPont 36
東洋紡績 23
三菱エンジニアリングプラスチックス 21
ウィンテックポリマー 16
その他
合計 100
出所:富士キメラ総研
トップのDuPontは電気・電子機器と自動車分野を重点販売分野に位置付け、日本を含むアジア地域でGF-PET事業の強化に努めている。

東洋紡績は環境対応製品として、ハロゲン物質や赤リンを含まない難燃グレード品を本格的に投入すると共に、GF-PETを始めエンプラコンパウンド製品の世界供給体制を推進している。

■今後の動向
自動車部品市場では、ガラス強化繊維を配合したGF-PET樹脂以外にはPA樹脂のGF強化グレード品などが上市されている。その他にはポリマーアロイ製品やコンパウンドで高機能化した樹脂製品との競合関係が活発化している。

今後はハイグレード品の開発を始め、コンパウンド製品を開発するなど総合的な市場開拓が期待される。

参考文献:「2006 自動車用ケミカル材料の現状と将来展望」
(2006年3月27日:富士キメラ総研)


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