家庭用テレビゲーム機向け樹脂材料の市場動向

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■家庭用テレビゲーム機の製品概要
ゲーム機には据置型と携帯型がある。本稿ではテレビを使用した据置型の家庭用ゲーム機を対象とする。家庭用テレビゲーム機のハードウェアの技術は現状では第7世代に移行している。

第7世代の機種は、米国Microsoftが2005年12月に「Xbox360」を発売。SCEI(ソニーコンピュータエンタテインメント)は2006年11月にPlayStaion3を、任天堂は2006年12月に「Wii」をぞれぞれ発売している。

■家庭用テレビゲーム機の市場規模推移(2006~2010年予測、世界生産数量)

単位:千台、%
年次 2006年 2007年見込 2008年予測 2009年予測 2010年予測
世界生産数量 33,200 35,600 33,500 32,200 31,500
前年比 107.2 94.1 96.1 97.8
出所:富士経済
2006年における家庭用テレビゲーム機の世界生産数量は3,320万台(国内生産量が80万台、海外生産量が3,240万台)である。2010年には3,150万台に減少すると予測される。

家庭用テレビゲーム機の生産は、日系メーカーではホシデン、ミツミ電機、SCEIなどが行っており、日系メーカーの生産量構成比は13%である。一方、海外メーカーの同構成比は87%であり、主な参入企業は電子機器受託生産(EMS)メーカーのFOXCONN(フォックスコン:台湾)、FLEXTRONICS(フレクストロニクス:シンガポール)が大手企業であり、他には台湾のASUSTek(ノートPC、DOS/Vマザーボード、ゲーム機等を製造)などが挙げられる。

■使用材料別需要構成

使用材料 構成比 需要傾向
金属 54% 減少
樹脂 27% 減少
その他 19% 増加
合計 100%  
出所:富士経済
家庭用テレビゲーム機は本体、リモコン、スタンドを対象とし、ACアダプタ等は対象外とする。

家庭用テレビゲーム機の本体などは小型、軽量、薄型化の傾向が続いている。使用材料の需要は金属/樹脂材料の使用量は減少傾向にある一方、その他材料(プリント基板など)は増加傾向にある。

樹脂材料には、ABS、PVC、PC、m-PPEなどが主に使用されている。

■家庭用テレビゲーム機向けエンプラ・汎用樹脂の販売数量(2006年世界需要)

単位:t、%
  汎用樹脂 エンプラ 合計
世界販売数量 10,460 5,890 16,350
構成比 64.0 36.0 100.0
出所:富士経済
家庭用テレビゲーム機に使用されている樹脂材料は汎用樹脂が上回っている。エンプラの販売数量は36.0%を占める。

■エンプラ・汎用樹脂の種類別販売構成比(2006年世界需要)

【汎用樹脂】 単位:%
樹脂名 PS PE PP PVC ABS PMMA 合計
販売量構成比 95 100
出所:富士経済
汎用樹脂では、ハウジングに使用されているABSの割合が極めて高い。家庭用テレビゲーム機の場合、OA機器と異なり環境規制が緩やかであり、安価な難燃ABS樹脂が使用されている。

【エンプラ】 単位:%
樹脂名 PC PA POM m-PPE PBT PPS LCP 合計
販売量構成比 45 40 11 100
出所:同上
エンプラでは、ハウジング部品に使用されているPC/ABSが多く使用されている。

家庭用テレビゲーム機には必ずしもノンハロ難燃剤が求められていないため、ABSに比較して、PC/ABSの使用量は少ない。

当該ゲーム機にはDVDドライブが搭載されており、そのシャーシにはm-PPEが採用されている。

■今後の動向
当該ゲーム機の需要量(2006年)を地域別に捉えると、北米が最も多く1,560万台、次いで欧州が910万台、日本は430万台である(北米、欧州、日本の3地域の合計は市場の87%を占める)。2007年以降も同3地域が市場を牽引すると予想される。

家庭用テレビゲーム機の需要拡大に伴って、今後も中国においてABSなどの需要増加が見込まれる。一方、コネクタやスイッチなどの生産は、日本から中国にシフトしており、PBTやLCPの需要増加が予測される。

参考文献:「2007年 エレクトロニクス製品樹脂材料の世界市場」
(2007年5月23日:富士経済)


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