システムキッチンの市場動向

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キッチンには、キャビネット部とビルトイン機器が天板(ワークトップ)によって一体化したシステムキッチンと、ユニット部品を組み合わせて作るセクショナルキッチンがある。本稿ではシステムキッチンを対象とする。

近年はIH(Induction Heating:電磁誘導加熱)系電磁調理器の普及に伴い、リビングルーム内に設置された対面型システムキッチンが増加傾向にあり、リビング家具の一部として機能しつつある。

■システムキッチンにおける材料特性
システムキッチン用の扉は、基材に木質系パーティクルボードや中質繊維板(MDF)を使用し、その表面にメラミン樹脂系の化粧シートを始め、アクリル樹脂板、化粧フィルム(ポリエステル樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルムなど)を基材表面に張り合わせた製品が一般的である。

近年は生活環境の高度化に伴い、扉やキャビネットのデザインはシンプルで、メンテナンスフリー効果を実現する表装材が注目されている。

■システムキッチンの市場規模推移(2007~2009、2011年 国内需要)

市場規模推移及び予測 単位:千セット、%
タイプ\年次 2007年 2008年見込 2009年予測 2011年予測
国内販売数量 1,269 1,240 1,255 1,260
前年比 97.7 101.2
出所:富士経済
2008年のシステムキッチンの国内販売数量は124万セット(前年比97.7%)、販売金額は3,500億円(同95.9%)と前年実績を下回る見込みである。2011年には数量で126万セット(2007年比99.3%)とやや減少するが、金額でも3,540億円(同97.0%)と減少が予測される。

2008年頃から、改正建築基準法による影響が徐々に現れてくる見通しである。参入各社はリフォーム受注に注力しており市場の縮小を抑制するための取り組みが行われている。

■商品開発動向
近年はステンレス製品の価格高騰に伴い、メーカーサイドでは、従来製品と同等の品質で材料・製造コストを始めトータルコストを低減できるステンレス材料の開発に注力している。

近年、増加傾向にある人工大理石製のワークトップは、カラーシンク一体型ワークトップの開発が進んでいる。鮮やかな発色の人工大理石の研究開発が顕著である。

現状の売れ筋はホワイト系の製品である。またシンク一体型ワークトップにすることにより汚れがつきにくくなり、清掃性の向上を訴求ポイントにしている。

■参入企業とメーカーシェア(2007年 国内需要)

メーカー名 販売数量シェア(%)
タカラスタンダード 20
クリナップ 16
サンウエーブ工業 16
松下電工 12
その他 36
合計 100
出所:富士経済
タカラスタンダードは、2007年に発売した「エマーユフラット」の売上が好調であり、2007年の実績は微増で推移している。

クリナップは主力商品である「S.S.」と「クリンレディ」を全面的にリニューアルした。「S.S.」はヘビーユーザー向け、「クリンレディ」はライトユーザー向けに開発しており、ライフスタイルに適した提案を行っている。

■今後の動向
1985年以降に設置され、交換時期にきているシステムキッチンのストック(蓄積)市場が年々増加傾向を示している。

一方、住生活基本法などリフォーム需要を喚起するための周辺環境が整備されつつある。今後は団塊世代をターゲットに想定したリフォーム需要の拡大が見込まれる。参入各社は中高級品市場の需要回復を目指している。

参考文献:「2008年版 住設建材マーケティング便覧」
(2008年1月25日:富士経済)


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