帯電防止塗料(塗装材)の市場動向

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帯電防止塗料は、静電気により電気障害を防止する施設や、静電スパークによる引火/爆発の予防が必要とされる施設などで使用されている。静電気の帯電を防止する塗料である。

参入企業としては帯電防止塗料を製造販売するメーカーと帯電防止床材工事まで一貫して施工する会社に分類され、比較的多くの参入企業がみられる。

■帯電防止塗料(塗装材)における材料特性
材料構成としては、ベース樹脂に、エポキシ、アクリル、ウレタン、フッ素樹脂などのマトリクスを採用している。需要量の多いマトリクス樹脂は、耐久性や耐摩耗性、接着性が優れているエポキシ樹脂である。

その他には、金属酸化物、ニッケル等の導電性フィラー、溶剤(キシレン、トルエン、水等)が配合されている。

■用途動向(2007年見込 国内需要)

用途別販売量構成比と主な用途 単位:%
主要用途 販売量構成比 需要分野
エレクトロニクス関連設備 47 プリント基板組立工場、電子部品工場、コンピュータ室など
化学・印刷・医薬品・製紙等の生産設備 46 医薬品工場、印刷工場、製紙工場、精密機器取扱い工場、食品・紡績工場、化学・火薬工場など
その他 病院の検査室、手術室、バイオルーム、クリーンルームなど
合計 100%  
出所:富士キメラ総研
帯電防止塗料の用途は、主に塗り床材としてエレクトロニクス関連の工場をはじめ、化学・印刷・医薬品・製紙等の生産施設や設備向けが中心である。

その他には、埃や細菌などの除去が必要な病院、クリーンルーム、実験室などで使用されている。

■帯電防止塗料(塗装材)の市場規模推移 (2006~2009年、2011年予測:国内需要)

●市場規模推移及び予測 単位:t、%
年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
販売数量 1,150 1,180 1,210 1,240 1,300
前年比 102.6 102.5 102.5
出所:富士キメラ総研
2007年の帯電防止塗料(塗装材)市場は前年比102.6%の1,180t、金額では同102.1%の19億4,000万円と見込まれ、2011年には2006年比112.1%の21億3,000万円と予測される。

近年は新規有望用途の開拓が課題であり、2008年以降の市場は前年比2~3%増の伸長率で推移すると予想される。

■メーカーシェア (2007年見込 国内需要)

メーカー名 販売量シェア(%)
エービーシー商会 47
富士丸化学工業 20
アトミクス 11
その他 22
合計 100
出所:富士キメラ総研
帯電防止塗装工事まで一貫して手がけているエービーシー商会(本社:東京都千代田区)のシェアが47%であり国内需要の半数近くを占めている。同社は「ケミコンダクト」シリーズを展開している。

2位の富士丸化学工業(同:東京都世田谷区)はセミコ(C-1、WU、H、A)を取り扱っている。施工業者と連携し塗装工事まで一貫して対応している。半導体・電子部品関連向けの実績が多い。

■今後の動向
帯電防止塗料は静電気障害の防止や、静電気に起因する引火/爆発を防止する目的で、電子機器・精密機器、部品工場や研究施設などで使用されている。従って、工場などの生産施設や実験室・研究所等の設備投資が当該製品の需要に影響を及ぼしている。

科学技術の高度化に伴い近年は、生産設備や研究施設などを維持・管理することは、一層厳しさが増している。今後の市場は横這い又は微増推移が予測される。

参考文献:「2007年版 機能性塗料・コーティングの現状と将来展望」
(2007年10月22日:富士キメラ総研)


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