ポリブチレンテレフタレート(PBT)コンパウンドのアジア市場

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■市場別用途動向(2006年アジア市場)

コンパウンドの販売量構成比 単位:%
用途\市場 日本を除くアジア市場 日本市場
電子機器 78 60
自動車 11 32
その他 11
合計 100 100
出所:富士経済
PBT製のコネクタをはじめ、電子部品の生産拠点が中国を中心にアジア地域にシフトしているため、日本を除くアジア市場では電子機器向けの販売量比率が8割近くに及んでいる。

また自動車用途は、中国やタイなどの現地ではプラスチック成形企業が少なく、樹脂成形品は日本や海外からの輸入に依存している場合が多く、販売量比率は1割ほどである。

一方、日本市場では自動車の電装化の進行に伴い、PBTコンパウンドを採用したワイヤーハーネスコネクタやECUケースなどの使用量が増加しており、自動車用途の販売量比率が高い。

■PBTコンパウンドの用途・使用部位(2006年アジア市場)

区分 用途 用途・使用部位など
電子機器 電子部品 コネクタ、ボビン、リレー、スイッチ、コンデンサケース、小型モータケースなど
自動車 自動車部品 ワイヤーハーネスコネクタ、ECUケース、センサーケース、小型モータケース、ランプリフレクタエクステンションなど
その他 医療機器、住宅資材、住宅用壁材、事務機器、水道部品、ガス機器など
出所:富士経済
日本を除くアジア市場では電子機器向けの需要が多く、GF強化難燃グレードや難燃グレードの販売実績が高い。

PBT製のコネクタは、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性などが優れているため、自動車用ワイヤーハーネスコネクタとして利用されてきた。

■PBTコンパウンドの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:アジア市場)

市場規模推移及び予測 単位:t、%
区分\年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
日本を除くアジア 206,000 224,500 244,500 266,700 316,900
前年比 109.0 108.9 109.1
日本 118,000 123,800 129,800 136,200 149,900
前年比 104.9 104.8 104.9
アジア全体 324,000 348,300 374,300 402,900 466,800
前年比 107.5 107.5 107.6
出所:富士経済
本稿では、ニートPBT樹脂と他の材料との複合化製品(アロイグレード、GF強化グレードなど)をPBTコンパウンド(着色とGF強化等は含む)と捉え、着色のみのコンパウンドは対象外とした。

2007年のPBTコンパウンドのアジア市場は前年比107.5%の34万8,300t、金額では同107.5%の1,389億円と見込まれ、2011年には2006年比144.1%の1,862億円と予測される。

日本を除くアジア市場と日本市場との販売量構成比(2006年)は64対36であるが、2011年は68対32と予測され、日本市場におけるPBTコンパウンドの販売比率は縮小傾向がみられる。

日本を除くアジア市場では、電子部品需要が市場を牽引し2007年以降、前年比9%前後の伸びが予測される。

■参入企業とメーカーシェア(2006年アジア市場)

【コンパウンドベース】
メーカー名 販売量シェア(%)
ウィンテックポリマー 25
東レ 15
三菱エンジニアリングプラスチックス 13
その他 47
合計 100
出所:富士経済
日本を除くアジア市場では、中国、台湾、韓国などの現地メーカーが多数参入し存在感が増加している。

アジア市場でトップのウィンテックポリマーは自動車分野に注力している。中でもECUケースやランプ回りなど、外観性の向上が要求される特殊グレードの製品開発を進めている。

東レは自動車分野向けの供給が得意であり、日本市場ではハーネスコネクタや自動車電装品向けが好調である。

■今後の動向
例えば自動車部品の分野では自動車の電装化の進展に伴い、PBTコンパウンドは今後も需要拡大が予測される。また、樹脂メーカーでは自動車向けの需要を中心に、コンパウンドの内製化が進行する見通しである。

他には、自動車の燃費を向上するため、ワイヤーハーネスコネクタなどを軽量化することが課題であり、コネクタの小型化や多極化が進んでいる。

参考文献:「2007 コンパウンド市場の展望と中国・アジア戦略」
(2007年6月14日:富士経済)


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