ポリアセタール(POM)コンパウンドのアジア市場

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■市場別用途動向(2006年アジア市場)

コンパウンドの販売量構成比 単位:%
用途\市場 日本を除くアジア市場 日本市場
電子機器 60 45
自動車 40
産業機器
その他 29 10
合計 100 100
出所:富士経済
POMコンパウンドの日本を除くアジア市場は2006年に4.3万tであるのに対して、日本市場は2万tを形成している。

日本を除くアジア市場は、中国を中心に電子機器の需要が旺盛であり電子機器向けの販売比率が6割を占めている。一方、日本市場は電子機器と自動車用途の需要が主体である。

日本市場においては、電子機器向けのコンパウンド需要は横ばい基調を示している。しかし自動車向けの販売量構成比は4割を占め、今後も需要増が見込まれる。

■POMコンパウンドの用途・使用部位(2006年アジア市場)

区分 用途・使用部位など
AV機器 DVDプレーヤ/レコーダ、カーナビゲーションシステム、光ピックアップ部品(ギア等)など
OA機器 複写機、FAX複合機(紙排出用ギア)、インクジェット/レーザプリンタ、パソコンのキーボードなど
家電製品 テレビ、冷蔵庫、洗濯機、ゲーム機など
自動車 燃料ポンプ、アウタードアハンドル、パワーウィンドウ、シートベルト、エアバッグ、スイッチなど
産業機器/建材 食品製造撹拌機(羽根)、ベルトコンベア、チェーン、建材(サッシローラ等)、キッチン/洗面用水栓部品など
その他 玩具(ミニカー等)、衣料(ファスナ等)、スキー板など
出所:富士経済
POMコンパウンドは電子機器と自動車向けの需要が中心である。低VOCグレードは主に自動車向けに開発されたグレードである。

POMのコンパウンドグレードは、ニートPOM樹脂よりも摺動性や剛性が必要な場合に採用されている。

■POMコンパウンドの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:アジア市場)

市場規模推移及び予測 単位:t、%
区分\年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
日本を除くアジア 43,000 45,600 48,300 51,200 57,600
前年比 106.0 105.9 106.0
日本 20,000 20,200 20,400 20,600 21,000
前年比 101.0 101.0 101.0
アジア全体 63,000 65,800 68,700 71,800 78,600
前年比 104.4 104.4 104.5
出所:富士経済
本稿では、ニートPOM樹脂と他の材料との複合化製品(アロイグレード、GF強化グレードなど)をPOMコンパウンド(着色とGF強化等は含む)と捉え、着色のみのコンパウンドは対象外とした。

2007年のPOMコンパウンドのアジア市場は、前年比104.4%の6万5,800t、金額では同104.8%の264億円と見込まれ、2011年には2006年比125.4%の316億円と予測される。

日本市場は2007年以降、前年比101%と伸長率が低迷しているが、日本を除くアジア市場では同6%前後の伸びが予測される。

■参入企業とメーカーシェア(2006年アジア市場)

【コンパウンドベース】
メーカー名 販売量シェア(%)
ポリプラスチックス 42
三菱エンジニアリングプラスチックス 21
デュポン 15
旭化成ケミカルズ 10
その他 12
合計 100
出所:富士経済
ポリプラスチックスは幅広い製品(グレード)をラインナップし様々な用途に販売展開しており、アジア市場では高いシェアを占めている。

デュポンは、欧米の顧客を中心にグローバル企業向けが得意であり、アジア市場でも上位に位置している。同社は競合他社と比較すると産業機器・その他用途において販売構成比が高い。

■今後の動向
日系自動車メーカーでは、自動車室内から発生するVOCを低減するための取り組みが活発である。そのため、POMメーカーはホルムアルデヒドの発生率が少ない低VOCグレードの製品を上市している。但し、VOCグレードの需要は2007年では日本市場に留まっている。

しかしながら、自動車室内における低VOC対応の動きは日本から発進後、将来的には欧米市場に波及するものと予想される。

参考文献:「2007 コンパウンド市場の展望と中国・アジア戦略」
(2007年6月14日:富士経済)


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