ポリアミド(PA66)コンパウンドのアジア市場

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■市場別用途動向(2006年アジア市場)

コンパウンドの販売量構成比 単位:%
用途\市場 日本を除くアジア市場 日本市場
電子機器 52 19
自動車 36 73
その他 12
合計 100 100
出所:富士経済
2006年のPA66コンパウンド市場は、日本を除くアジア市場が8.6万t、日本市場は4.8万tとなり、64対36という需要構造がみられる。日本を除くアジア市場は電子機器向けの販売量比率が高く、中国・アジア圏の経済成長と連動し市場規模が拡大している。

日本市場では、自動車部品用途が主要な需要先でありPA66コンパウンド市場を牽引している。

■PA66コンパウンドの用途・使用部位(2006年アジア市場)

区分 用途・使用部位など


エンジン回り キャニスター、シリンダーヘッドカバー、オイルストレーナー、インテークマニホールド、エンジンカバーなど
内外装 ドアミラーステイ、フロントエンドモジュール、エンジンマウントブラケット、ルーフレールなど
電装部品 ECUケース、車載用スイッチなど
電子機器 コネクタ、スイッチ、コイルボビン、小型モーター、業務用コンセント、コマンドスイッチなど
その他 結束バンド、電動工具モーター用ファン、発電機用エンジンカバー、大型開閉器(スイッチ)など
出所:富士経済
フロントエンドモジュール(FEM)は、ラジエータコアサポート部品を中心にフロントエンドの周辺部品を集約化し、部品点数の削減、軽量化、コスト低減、組み立て性と易解体性を改善するための複合部品である。

FEMのラジエータコアサポート本体には、繊維強化型PPSが採用されたり、ラジエータコアサポート本体の上部にある衝撃吸収部には、衝突荷重(車両衝突時)を吸収するためにPPやPA66が使用されている。

キャニスターは、燃料タンク内で気化したガソリンを活性炭に吸収させ、大気への漏洩を防止する部品である。活性炭キャニスターのハウジングには、燃料バリア性と経済性の観点からPA66が使用されている。

■PA66コンパウンドの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:アジア市場)

市場規模推移及び予測 単位:t、%
区分\年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
日本を除くアジア 86,000 93,200 101,000 109,000 128,000
前年比 108.4 108.4 107.9
日本 48,000 50,000 52,000 54,000 58,000
前年比 104.2 104.0 103.8
アジア全体 134,000 143,200 153,000 163,000 186,000
前年比 106.9 106.8 106.5
出所:富士経済
本稿では、ニートPA66樹脂と他の材料との複合化製品(アロイグレード、GF強化グレードなど)をPA66コンパウンド(着色とGF強化等は含む)と捉え、着色のみのコンパウンドは対象外とした。

2007年のPA66コンパウンドのアジア市場は、前年比106.9%の14万3,200t、金額では同106.8%の803億円と見込まれ、2011年には2006年比139.6%の1,050億円と予測される。

日本を除くアジア市場は、2007年以降前年比7.9~8.4%増の伸長率で市場拡大が予測される。

■参入企業とメーカーシェア(2006年アジア市場)

【コンパウンドベース】
メーカー名 販売量シェア(%)
DuPont(デュポンの実績を含む) 43
旭化成ケミカルズ 27
東レ 17
その他 13
合計 100
出所:富士経済
DuPontは、アジア地域に多くの生産拠点(重合、コンパウンド工場)を置き、広範な供給体制を構築している。

同社のPA66重合拠点は、アジアでは中国の深センに「デュポン中国」を設立した。またコンパウンド拠点に関しては、日本の宇都宮事業所をはじめ、中国のデュポン中国、韓国のデュポン韓国、インドのデュポンインなどを設立している。

■今後の動向
自動車メーカーの積極的なグローバル展開に伴い、樹脂メーカーは2007年、海外のコンパウンド拠点や重合拠点を新増設する動きが活発化している。

自動車部品の軽量化をはじめ、金属材料の代替、自動車の電装化を背景として、今後もPA66コンパウンドの需要拡大が予想される。

技術課題としては、成形部品の小型化や高機能化が進展しており、PA66コンパウンドに対する流動性や耐熱性の向上が求められる。

参考文献:「2007 コンパウンド市場の展望と中国・アジア戦略」
(2007年6月14日:富士経済)


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