変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)コンパウンドのアジア市場

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■市場別用途動向(2006年アジア市場)

コンパウンドの販売量構成比 単位:%
用途\市場 日本を除くアジア市場 日本市場
電子機器 41 22
家電・OA機器 38 27
自動車 11 29
その他 10 22
合計 100 100
出所:富士経済
2006年のm-PPEコンパウンド市場は、日本を除くアジア市場が10.9万t、日本市場は4.1万tとなり、73対27という需要構造がみられる。日本を除くアジア市場は電子機器と家電・OA機器用途の販売量比率が高く、合計すると8割弱を占める。特に、電子部品向けの需要が好調である。

一方、日本市場は、家電・OA機器や電子機器用途の需要が海外の生産工場にシフトしているため、m-PPEコンパウンドの販売量は横ばい傾向を示している。

■m-PPEコンパウンドの用途・使用部位(2006年アジア市場)

区分 用途・使用部位など
自動車 エアスポイラー、ドアハンドル(PA/PPE)、リレーブロック(PA66/PPE)、フェンダ、ハッチバックのドアパネル、コネクタなど
家電・OA機器 薄型TVの筐体、複写機/PPC複合機/FAX/レーザプリンタのシャーシ・筐体、ゲーム機など
電子機器 電源アダプタケース、コネクタ、コイルボビン、スイッチ、光ピックアップベース・シャーシ、モータケース、ギアボックス、HDD周辺部品、電線被覆など
その他 水回り部品(給排水部品、ポンプケーシング)など
出所:富士経済
自動車分野ではエアスポイラー、フェンダ、ドアハンドルなどで採用されている。他の新規用途では、ハッチバックのドアパネルで採用が拡がっている。

またリレーブロックは、PPEが備えている剛性や寸法安定性以外に、PA66とアロイ化することにより耐熱性や耐薬品性が高まるためm-PPEが採用されている。

2006年は新型ゲーム機(Wii、プレイステーション3)特需があり、電源アダプタ向けの需要が旺盛であった。

■m-PPEコンパウンドの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:アジア市場)

市場規模推移及び予測 単位:t、%
区分\年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
日本を除くアジア 109,000 117,700 127,000 137,000 160,000
前年比 108.0 107.9 107.9
日本 41,000 41,000 41,000 41,000 41,000
前年比 100.0 100.0 100.0
アジア全体 150,000 158,700 168,000 178,000 201,000
前年比 105.8 105.9 106.0
出所:富士経済
ニートPPE樹脂と他の樹脂(PS、PA、PP等)とのポリマーアロイはm-PPEであり、全てコンパウンドグレードである。但しPPSメーカーがPPSとして販売しているPPS/PPEや、PAメーカーがPAとして販売しているPA/PPE等は対象外とした。

2007年のm-PPEコンパウンドのアジア市場は、前年比105.8%の15万8,700t、金額では同105.8%の716億円と見込まれ、2011年には2006年比133.8%の906億円と予測される。

日本を除くアジア市場は2007年以降、前年比8%増前後の伸長率で市場拡大が予測される。一方、日本市場の伸長傾向は横ばいと予測される。

■参入企業とメーカーシェア(2006年アジア市場)

【コンパウンドベース】
メーカー名 販売量シェア(%)
GEプラスチックス(GEPJの実績を含む) 57
旭化成ケミカルズ 31
三菱エンジニアリングプラスチックス
住友化学
合計 100
出所:富士経済
GEプラスチックス(現 SABICイノベーティブプラスチックス)は、米国やヨーロッパ市場では7割以上のシェアを獲得しており、アジア市場でも存在感を示している。

旭化成ケミカルズは、シンガポールでPPEの重合能力を増強するなどグローバルな展開を推進しており、シェアも徐々に上昇している。またPPEとPP、PA、PPS、LCP等とのポリマーアロイの開発に注力し、自動車や家電用途で新規需要を開拓している。

■今後の動向
自動車用途では、車載電装化の進展や環境対応自動車(HEV、FCV)の車種拡大が見込まれ、電装系部品については今後新規需要が予想される。

自動車の外板材において、一部の車種ではバックドアにm-PPEの採用事例がある。今後は日本でも外板やフェンダ用途で需要創出が見込まれる。

参考文献:「2007 コンパウンド市場の展望と中国・アジア戦略」
(2007年6月14日:富士経済)


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