液晶ポリマー(LCP)コンパウンドのアジア市場

マーケット情報TOP
■市場別用途動向(2006年アジア市場)

コンパウンドの販売量構成比 単位:%
用途\市場 日本を除くアジア市場 日本市場
コネクタ 72 52
その他電子部品 20 35
AV機器・OA機器 13
合計 100 100
出所:富士経済
2006年のLCPコンパウンド市場は、日本を除くアジア市場が1万6,200t、日本市場は6,500tとなり、71対29という需要構造がみられる。日本を除くアジア市場が日本市場を大きく上回っている。

日本を除くアジア市場では、汎用グレードの小型精密部品(コネクタ、光ピックアップ部品等)の生産拠点が中国を中心としたアジアにシフトするといった要因により、「薄肉成形性」「高耐熱性」に優れたLCPコンパウンドの市場規模は急激に拡大している。

日本市場は、最先端の技術を必要とする小型精密部品用途(例えばFPC用コネクタなど)では、LCPコンパウンドの需要が根強い。

■LCPコンパウンドの用途・使用部位(2006年アジア市場)

区分 用途・使用部位など
コネクタ
(SMTコネクタ)
FPCコネクタ、ボードtoボードコネクタ、カードエッジコネクタ、光コネクタなど
その他の電子部品 液晶バックライトインバータ用ボビン、車載用/通信用リレー(リレーケース、リレーベース)、リフローディップスイッチなど
AV機器・OA機器 光ピックアップレンズホルダ、光ピックアップベース・シャーシなど
その他 小型モータ(HDDモータインシュレータ、モータ端子)、レーザプリンタのドラム部品など
出所:富士経済
■LCPコンパウンドの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:アジア市場)

市場規模推移及び予測 単位:t、%
区分\年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
日本を除くアジア 16,200 19,700 23,300 27,500 38,100
前年比 121.6 118.3 118.0
日本 6,500 6,750 7,000 7,250 7,750
前年比 103.8 103.7 103.6
アジア全体 22,700 26,450 30,300 34,750 45,850
前年比 116.5 114.6 114.7
出所:富士経済
ニートLCP樹脂と他の材料との複合化製品(アロイグレード、GF強化グレードなど)をLCPコンパウンド(着色とGF強化等は含む)と捉え、着色のみのコンパウンドは対象外とした。また繊維・フィルム向けは対象から除外した。

2007年のLCPコンパウンドのアジア市場は、前年比110.4%の2万6,450t、金額では同116.5%の264.5億円と見込まれ、2011年には2006年比202.0%の458.5億円と予測される。

LCPコンパウンドの日本を除くアジア市場は、中国を中心に小型精密部品の生産が拡大していることから、2008年以降、前年比118%の伸長率で市場拡大が予測される。

■参入企業とメーカーシェア(2006年アジア市場)

【コンパウンドベース】
メーカー名 販売量シェア(%)
ポリプラスチックス 36
住友化学 32
新日本石油 11
東レ
上野製薬
その他
合計 100
出所:富士経済
LCPコンパウンドのアジア市場は、日系企業が上位を占めている。また、コネクタ用途を中心に参入メーカー間の販売競争が激化している。

首位のポリプラスチックスは、「ベクトラ(VECTRA)」のブランド名で販売展開している。

住友化学は「スミカスーパーLCP」、新日本石油とSolvay Advanced Polymers(ベルギー)は「ザイダー(XyDAR)」、東レは「シベラス(SIVERAS)」、上野製薬は「ウエノLCP」というブランド名でLCP樹脂を上市している。

■今後の動向
コネクタ用途を中心に、小型精密部品に関しては小型低背化ニーズが高まっているため、部品1個当たりのLCPコンパウンドの使用量は減少している。

しかし、それ以上に小型精密部品の生産量が中国を中心に伸長しているため、今後もLCPコンパウンドの需要拡大が予測される。

参考文献:「2007 コンパウンド市場の展望と中国・アジア戦略」
(2007年6月14日:富士経済)


戻る