液晶パネル用プリズムシートの市場動向

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プリズムシートは光学用フィルムの表面にプリズムパターンを形成し、バックライトの光を集光させるシートである。製造されたプリズムシートはバックライトユニットに組み込まれている。

■エレクトロニクス分野における高分子材料・部品の特徴
20インチ以上の直下型液晶パネルの場合、拡散板との組み合わせは、「拡散シート3枚」又は「拡散シート+BEF+拡散シート」で構成されている。家庭用テレビのFull HD(表示パネルの画素数:1,920×1,080)の場合は、「拡散シート+BEF+拡散シート」又は「DBEF+BEF+拡散シート」という構成が主流である。

BEFは住友スリーエムのプリズムシートである。近年は、プリズムシートを省略した製品やシート数を減らし低価格化した製品が上市されている。

■用途動向(2007年見込 世界需要)

用途別販売量構成比と主な用途 単位:%
用途 販売量構成比 具体的用途例
液晶モニタ 44 デスクトップパソコン用液晶モニタなど
ノートPC用液晶パネル 23 ノートパソコン
大型液晶パネル 22 液晶TV、業務用液晶パネル
中小型液晶パネル 11 携帯電話、カーナビゲーションシステム(パーソナルナビデバイスを含む)など
合計 100  
出所:富士キメラ総研
デスクトップパソコン用液晶モニタの用途が最も多い。液晶モニタでは、従来のプリズムシート2枚使いに対して、「プリズムシート1枚+拡散フィルム」の構成にシフトし、さらには拡散フィルム2枚使いの構成に移行している。

大型液晶パネルではプリズムシートレス(拡散シート3枚使い)にする傾向がある。

■液晶パネル用プリズムシートの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:千m2、%
年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
販売数量 33,000 43,000 50,000 57,000 69,000
前年比 130.3 116.3 114.0
出所:富士キメラ総研
液晶パネル用プリズムシートの世界市場(2007年見込)は、前年比130.3%の4, 300万㎡、販売金額は同103.8%の1,630億円と見込まれ、2011年には2007年比112.9%の1,840億円と予測される。

拡散板や導光板などの新製品では、プリズムシートレスの製品が上市されており、他の部材(導光板など)との競合が厳しくなっている。

■採用素材動向(2007年見込 世界需要)

構成部材 使用部品・材料 販売量構成比(%)
基材フィルム PET樹脂 88
プリズム層 アクリル系フォトポリマー、PC樹脂 12
合計 100
出所:富士キメラ総研
PETフィルムの原反メーカーは帝人デュポンフィルムや東洋紡績などが挙げられる。プリズム層には主にアクリル系フォトポリマーが採用されている。

■参入企業とメーカーシェア(2007年見込 世界需要)

メーカー名 販売量シェア(%)
住友スリーエム 62
LG Electronics(韓国) 12
三菱レイヨン
その他 20
合計 100
出所:富士キメラ総研
トップの住友スリーエムは主力製品である「BEF」を中心に販売量を伸ばしている。パテントが2005年から切れたことから、海外メーカー(韓国、台湾など)が安価な製品を生産しており価格競争が激化している。

三菱レイヨンは「下向きプリズムシート」が主力製品である。また2007年6月に発売した「ダイヤアートC」は拡散シートの機能を兼ねた製品である。

韓国LG Electronicsの販売量が増加している。

■今後の動向
液晶パネルの低価格化が進み、液晶パネルメーカーではトータルコストを重視した部材選定を行っている。そのため、複数の機能を持ったプリズムシートが評価されている。

機能複合タイプの製品は、部材の使用枚数を減らし薄型化とコスト低減を実現している。今後も同様の傾向が続いていくと予測される。

参考文献:「2008年版 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」
(2007年12月7日:富士キメラ総研)


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