液晶バックライト用反射フィルムの市場動向

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反射フィルムは液晶バックライト(BL)ユニット構成材料の1つである。

光源(冷陰極管ランプやLEDなど)からの光を反射フィルムで反射し、導光板や拡散板に対して効率的に入射させる製品である。

■エレクトロニクス分野における高分子材料・部品の特徴
反射フィルムは、フィルムポリマーの中に平均粒径0.1~0.5μmの酸化チタンなどのフィラーと気泡を内填させた構造になっている。この気泡の存在によりフィルムに入射した光が、フィルムポリマーと空気との界面で反射を起こし、フィルムの反射率向上効果をもたらしている。

低比重グレードの白色PETフィルムが「ルミラーE60」(東レ)が代表的な製品である。

加工メーカーは、白色PETフィルムに拡散反射機能や耐UVコーティング、導光板傷つけ防止機能を付与するなどの高機能化がみられる。

気泡形成用の粒子としては、不活性無機粒子(シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク、クレーなど)、有機粒子(シリコーン、架橋ポリスチレンなど)が挙げられる。

■用途動向(2007年見込 世界需要)

用途別販売量構成比と主な用途 単位:%
用途 販売量構成比 具体的用途例
液晶バックライト 100 液晶テレビ、ノートPC、液晶モニタ、携帯電話、車載関連機器など
合計 100  
出所:富士キメラ総研
主に液晶テレビ、ノートPCなどのバックライト用反射板に使用されている。

液晶テレビなどの用途では光の影響を考慮して耐UVコーティング品などの採用率が高い。

ノートPC用途では、白色PETフィルムに各種機能をコートした反射フィルムが採用されている。

■液晶バックライト用反射フィルムの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:千m2、%
年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
販売数量 55,000 71,500 89,500 110,000 158,400
前年比 130.0 125.2 122.9
出所:富士キメラ総研
液晶バックライト用反射フィルムの世界市場(2007年見込)は、前年比130.0%の7,150万m2、販売金額は同132.8%の243億円と見込まれ、2011年には2007年比2.27倍の552億円と予測される。

液晶テレビ需要が好調に推移していることと、大画面化ニーズの拡大に伴い反射フィルム市場は順調に拡大している。直下型液晶バックライトでは冷陰極管の影響を受け易いため、UVコーティングを施すケースが多くみられる。

■採用素材動向
BL用反射フィルムの基材には白色PETフィルム、PETフィルム、白色PPフィルムなどが使用されている。

その他の構成部材には、拡散粒子(酸化チタンなど)、UVコート材料、帯電防止コート材、拡散反射機能コート材、銀などが挙げられる。

■参入企業とメーカーシェア(2007年見込 世界需要)

メーカー名 販売量シェア(%)
東レ 50
帝人デュポンフィルム 36
その他 14
合計 100
出所:富士キメラ総研
液晶バックライト用反射フィルム市場のトップメーカーは東レである。

帝人デュポンフィルムは2004年12月に、東レから反射フィルムのライセンス供与を受け、2005年には本格参入を果たしシェアを伸ばしている。

■今後の動向
近年は、直下型大型液晶パネルに対する平面光源の実用化をはじめ、バックライトユニットトータルで発光効率(ランプ効率)を向上するための製品開発が行われている。

次世代バックライトの技術開発の進展次第によっては、反射フィルムの需要構造に大きな影響を及ぼすことも考えられる。

参考文献:「2008年版 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」
(2007年12月7日:富士キメラ総研)


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