ダイボンディングフィルムの市場動向

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半導体パッケージの製品開発が多様化している。通常はんだボールの間隔が0.8mmピッチまでのボールグリッドアレイ(BGA)をはじめ、間隔が0.8mmを下回るChip Size Package(CSP)、スタックドMCPなどの製品が開発されている。

ダイボンド材は、個片化されたチップをセラミックケース、リードフレーム、基板などへ固着化するためにダイボンド工程で使用される接合材料である。

製品の形状はペーストとフィルムの2種類がある。本稿ではフィルム状のダイボンド材(ダイボンディングフィルム)を対象とする。

半導体パッケージの技術開発が進展している中、ダイボンディング(DB)フィルムは、従来のダイボンディングペーストでは対応できない領域で使用するために開発された。

■エレクトロニクス分野における高分子材料・部品の特徴
フィルムタイプは、既に形状が固体化しているため、接着剤硬化後のブリードアウト(溶剤のしみ出し)が起きにくい。

また高温環境下で弾性率が高く、接着性が優れ、吸湿性が低い高分子材料に設計された耐はんだリフロー性製品が開発されている。

ダイボンディングフィルムは、ダイボンド(ダイアタッチ)機能のみを備えた単体ダイボンディングフィルム(DAF:Die Attach Film)が販売されている。

他には、ダイシング(DC)テープとダイボンディングフィルムの機能を併せ持つ一体型フィルムが開発され、需要が拡大している。Dicing-Die attach Film(DDF)、2in1とも呼ばれている(下の図を参照)。

一体型製品の構成図
ダイシングテープ
ダイボンディングフィルム
基 材

■用途動向(2007年見込 世界需要)

用途別販売量構成比と主な用途 単位:%
用途 販売量構成比 具体的用途例
チップ-チップ間接着 58 スタックドMCP(チップの2段、3段から6段、9段積層など)
チップ-パッケージ基板間接着 42 チップとパッケージ基板との接着
合計 100  
出所:富士キメラ総研
半導体パッケージは小型・薄型化、多機能化要求が高まる中、複数個の半導体素子を垂直方向に積層するスタックドMCPが注目されている。

■ダイボンディングフィルムの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:%
年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
販売数量 700 1,200 1,450 1,750 2,400
前年比 152.2 171.4 120.8
出所:富士キメラ総研
ダイボンディングフィルム市場は、ダイボンディング単体フィルムとダイシングテープ一体型市場が形成されている。単体フィルム市場は横這い、一体型市場は急速に拡大している。

ダイボンディングフィルム(単体及び一体型)の世界市場(2007年見込)は、前年比152.2%の120万m2、販売金額は同171.6%の178.5億円と見込まれ、2011年には2007年比183.8%の328億円と予測される。

半導体チップを1つのパッケージ内に積層するスタックドMCP(Multi Chip Package)の製品開発に伴い、一体型ダイボンディングフィルムが支持されている。

■採用素材動向(2007年見込 世界需要)

構成部材 使用部品・材料 販売量構成比(%)
フィルム/テープ材料 【DBフィルムの材料】
エポキシ樹脂、PI樹脂、アクリル樹脂
【DCテープの材料】
PO樹脂、PET樹脂
77
添加剤 23
合計   100
出所:富士キメラ総研
販売量構成比は面積ベースのフィルム販売量を重量換算して算出
ダイボンディングフィルムは半導体に直接組み込まれる材料であり、品質面に対する要求は他の半導体フィルムと比較すると要求レベルが各段に高い。

■参入企業とメーカーシェア(2007年見込 世界需要)

メーカー名 販売量シェア(%)
日立化成工業 67
日東電工 17
リンテック 13
その他
合計 100
出所:富士キメラ総研
日立化成工業は単体と一体型を扱っており合わせると7割弱のシェアを占めている。日東電工は一体型製品を展開しており、2006年以降大幅に販売量を伸ばしている。

リンテックが一体型製品「Adwill LE Tape」で参入している。同社は早い段階からダイボンド材のフィルム化を始め、ダイシングテープ一体型製品の需要開拓に注力している。

■今後の動向
ダイボンディングフィルムの用途先であるスタックドMCPは、携帯電話、モバイル機器などに搭載されている。フラッシュメモリの需要増加や、半導体メモリの高集積化、高機能化ニーズに対応し、ダイボンディングフィルムの市場拡大が見込まれる。

参考文献:「2008年版 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」
(2007年12月7日:富士キメラ総研)


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