TABテープの市場動向

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TAB(Tape Automated Bonding)はワイヤレスボンディングの1つであり、ICチップ等をガラス基板などに接合する際に使用するプリント配線板である。TABテープを実装基板として使用する実装方法である。

■エレクトロニクス分野における高分子材料・部品の特徴
TABテープはテープの積層構造により3層TABと2層TABに分けられる。2層TABは3層TABと区別され、一般にはCOFと呼ばれている。

TABの用途はディスプレイ用と半導体用に大別される。3層TABはディスプレイ用と半導体用、COFはディスプレイ用に使用されている。本稿ではディスプレイ用のTABテープを対象とする。

■用途動向(2007年見込 世界需要)

用途別販売量構成比と主な用途 単位:%
用途 販売量構成比 具体的用途例
LCD(COF向け) 82 液晶モニタ、ノートPC、液晶テレビ、その他
LCD(3層TAB向け) 12 同上
PDP(3層TAB向け) PDP
合計 100  
出所:富士キメラ総研
主な用途はLCDやPDPなどのドライバICの実装用であり、液晶ディスプレイ用途が圧倒的に多い。

LCD用途では3層TABからCOFへの移行が急速に進んでいる。需要の切り替えが急速に進行した時期は2005年頃と推測される。

PDP用途ではLCDに比較すると消費電力が高いため、配線回路が厚くなり放熱性の良い3層TABが使用されている。

■TABテープの市場規模推移(2006~2009年、2011年予測:世界需要)

市場規模推移及び予測 単位:千m2、%
年次 2006 2007見込 2008予測 2009予測 2011予測
販売数量 3,310,000 3,800,000 4,241,000 4,692,000 5,580,000
前年比 114.8 111.6 110.6
出所:富士キメラ総研
TABテープの世界市場(2007年見込)は、前年比114.8%の38億個、販売金額は同102.6%の1,590億円と見込まれる。2011年は2007年比109.4%の1,740億円と予測される。2、販売金額は同110.1%の567億円と見込まれ、2011年には2007年比115.7%の656億円と予測される。

38億個(1,590億円)の内訳は3層TABが7億個(670億円)、COFが31億個(920億円)である。

TAB市場は従来、3層タイプが主流の市場構造であったが、2004~2005年頃から大型LCDドライバの実装により3層TABからCOFへの移行が急速に進んでいる。

■採用素材動向(2007年見込 世界需要)

構成部材 使用部品・材料 販売量構成比(%)
ベース材料 PI樹脂 89
接着層 エポキシ系樹脂
銅箔 電解銅箔、圧延銅箔など
合計   100
出所:富士キメラ総研
販売量構成比は面積ベースのフィルム販売量を重量換算して算出。
ベース材料のPIフィルムは3層TABの用途では宇部興産の「ユーピレックス」が最も多く採用されている。COFで使用される2層FCCLはスパッタ・めっき法による製品が主流である。

■参入企業とメーカーシェア(2007年見込 世界需要)

メーカー名 販売量シェア(%)
三井金属鉱業 38
新藤電子工業 16
カシオマイクロニクス 10
日立電線 10
その他 26
合計 100
出所:富士キメラ総研
三井金属鉱業は3層TAB分野、COF分野で共にトップメーカーである。

3層TABのパイオニアである新藤電子工業は、TABテープ、COFの専業メーカーとして総合力を発揮し、事業拡大を図っている。

■今後の動向
LCD市場では、PCモニタやノートPC、液晶テレビなどのアプリケーションが順調に推移していることから、LCDのドライバ実装に使用されるTABテープは拡大基調にある。

参考文献:「2008年版 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」
(2007年12月7日:富士キメラ総研)


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