機能性塗料・コーティング市場(注目市場)

マーケット情報TOP
■注目市場
1.国内市場
1)遮熱塗料(高反射率塗料)【熱的機能】
2009年 2010年見込 2014年予測 14年/09年比
50億円 59億円 103億円 206.0%
遮熱塗料は、太陽光に含まれる近赤外線(熱線)域の光を反射させることで、塗膜・被塗物の温度上昇を抑制させる。例えば、建築物の屋根や外壁に塗装すると、表面温度の上昇を要因とする屋内室温の上昇を抑えることで夏季の冷房使用軽減などの省エネに繋がり、CO2排出量削減やヒートアイランド現象防止などに貢献する。

国や地方自治体による補助金助成やグリーン購入法で特定調達品目に採用されたことが市場の拡大を後押しし、従来使用されてきた汎用建築塗料の代替として市場の拡大が続いている。景気後退の影響下にあった2009年も前年比11.1%増と2ケタ成長を維持した。2010年に建築物への省エネ対策を強化した改正省エネ法が施行され規制対象が拡大したこともあり、今後導入がさらに進むと見られる。このため、市場は年率10~20%程度の高い成長を遂げていくと予測される。

用途別では、戸建て一般住宅が約46%、工場、倉庫、公共施設などが約25%となっており、建築物で90%を占めている(2010年見込み、数量ベース。以下同じ)。また、一般道など路面が4.8%で、2009年に東京都が導入し、他の地方自治体でも採用機運が高まっている。その他、自動車、バスなどの車体、コンテナ、タンク、通信設備・機器などの設置物への塗装などの用途にも拡がりを見せている。

2)粉体塗料【環境対応型塗料】
2009年 2010年見込 2014年予測 14年/09年比
185億円 208億円 248億円 134.1%
粉体塗料は、粉末状のまま塗装して被塗物の表面に塗膜を形成させる(粉体塗装)固形で無溶剤な塗料である。VOCを用いておらず、塗装時の過剰分を回収し再利用が可能なことから、環境適合性が高い。最終工程で150~250℃の高温焼付処理を行うため、高温に耐えうる金属類が主な被塗物となる。

主な需要先は土木・建築で、中でも水道資材関連が多い。従来課題となっていた膜厚コントロールや寸法精度などに対応し、塗膜の平滑性や耐候性などが向上していることから、環境対応型塗料として需要を集め、今後の市場拡大が見込まれる。また、海外では中国を中心にアルミ建材やアルミサッシなどでの粉体塗装が増加しているほか、欧州を中心にアルミカーテンウォールでの粉体塗装が定着している。国内でも2010年に竣工した超高層ビルで初めて粉体塗装のアルミカーテンウォールが採用され、今後の需要増加が期待される。

粉体塗料を建材で利用するためにはアルミ建材塗装の品質認証制度である「クオリコート」を必要とするが、現状ではクオリコートを取得している日系メーカーはなく、各社認証獲得に向け準備を進めている。現在、日系メーカー製品はクオリコートを必要としないアルミサッシや店舗用サッシ向けを中心に使用されているが、認証獲得後はアルミカーテンウォールを始め用途が拡がり、市場拡大に繋がると考えられる。また、電気機器や金属家具などにも使用されており、デザイン性や生産効率の向上に繋がることから需要が高まっている。

3)天然素材配合塗料【環境対応型塗料】
2009年 2010年見込 2014年予測 14年/09年比
5.2億円 5.5億円 8.6億円 165.4%
天然素材配合塗料は、漆喰、備長炭、珪藻土、麦飯石などの天然素材を配合することで、素材が持つ空気浄化、防カビ、防虫、調湿などの環境浄化機能を得られる塗料である。

VOCを用いていないことに加え、天然素材の機能によりシックハウス症候群への対策として、住宅の内外装を中心に老人ホームなどでも採用されている。市場規模が小さく認知度もまだ高くないものの、環境対応や安全性が優れていることから今後の市場拡大が期待される。

参考文献:「2010年 機能性塗料・コーティングの現状と将来展望」
(2010年10月06日:富士キメラ総研)


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ