世界の自動車部品市場(注目部品)

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■DCT

世界市場
  ‘10年見込:1,568億円(‘09年比117.6%)⇒2020年予測5,948億円(‘09年比446.2%)
日本市場
  ‘10年見込:54億円(‘09年比145.9%)⇒2020年予測435億円(‘09年比1,175.7%)

DCT(Dual Clutch Transmission:デュアルクラッチトランスミッション)は、クラッチを2枚利用し、前後の変速段への切り替えを予め別々のクラッチで制御するためトルク抜けを抑え、変速ショックも小さい。部品点数の増加による高コスト化がデメリットである。

DCTは海外、特に欧州市場が牽引しており、‘09年は世界全体で81万基(内国内2万基)の市場となった。海外と国内の差は、トランスミッションに対する考え方の違いが影響している。日本や北米ではAT需要が高いが、欧州ではもともとMT需要が高く、MT機構から発展したDCTに対する受け入れがスムーズに進んだ。

国内では日産、三菱のスポーツモデルに採用され、今後もスポーツモデル中心に搭載される。北米では、Fordを筆頭にGM、ChryslerがDCTを搭載、または予定をしているが、いちど根付いたAT文化を急激に変化させることは困難と予測される。

Volkswagenグループを中心に欧州メーカーは積極的にDCT搭載モデルのラインアップを予定している。今までのドイツ系メーカーに加えRenaultも採用するなど拡大が続いている。また、中国市場でもDCT開発や搭載を考えている自動車メーカーが増加しており、中国での拡大も十分に期待できる。実際にVolkswagenは‘12年から中国で生産を開始すると発表しており、年間数十万基の量産を開始する模様である。

中国ではある程度DCTを受け入れる土壌があると考えられ、低コスト化を重視した開発により、比較的安価な新興国向け車両にも製品が投入されると期待される。今後はディーゼルとの組み合わせ、ハイブリッドシステムとの組み合わせも進むと考えられる。

■アイドリングストップシステム

世界市場
金額ベース
  ‘10年見込:513億円(‘09年比185.2%)⇒’20年予測 4,138億円(‘09年比1493.9%)
台数ベース
  ‘10年見込:223万台(‘09年比184.3%)⇒’20年予測1,880万台(‘09年比1553.7%)
停車時にエンジンを停止させ、発進時に再始動させるシステムを指す。欧州ではCO2排出量規制および低燃費車に対する税制優遇によりガソリン車・ディーゼル車の燃費対策が求められている。既存部品技術を活用し、低コストで開発可能な同システムへの需要は強く、先進国の中では欧州が普及の中心になると予測される。
アイドリングストップシステム自体が既存の技術を利用できるコストのかからない燃費改善方法であるため、軽自動車や小型車などはハイブリッドシステムよりも低コストで小型化が可能なアイドリングストップシステムの搭載が進むと予測される。欧州では‘12年に130g/km以下という厳しいCO2排出規制が適用されることが要因の1つとなっている。
アイドリングストップシステムは幅広い車種に適用可能であるため、今後も欧州市場でのニーズは続くと見られる。北米市場は走行距離が長く、頻繁に停車するケースが少ないため一部の都市部での普及に限られる。新興国では、アイドリングストップシステムはコスト増につながってしまうため、直近での需要は期待できないが、小型車、低価格車にも搭載可能な燃費改善技術であることから、今後環境規制が厳しくなるに従い、普及が進むと見られる。

■LEDリアコンビネイションランプ

世界市場
  ‘10年見込:348億円(’09年比111.9%)⇒‘20年予測611億円(’09年比196.5%)
LEDは素子光源からハイマウントストップランプ、ストップ&テールランプ、ターンランプ、バックランプに分かれる。LEDリアランプの利点は低消費電力と長寿命、視認性の良さであるが、価格はタングステンランプ製品の方が安価である。そのため、現状ではコスト、視認性、消費電力、寿命を考慮し、各車両のリアランプの光源としてLEDとタングステンランプから最適なものを選択している。リアランプは後方車両の運転者に認識出来れば良いため高輝度は求められない。
今後需要の拡大が予測されるローコストカーでは、コスト優先からタングステンランプを使用し続けると見られる。そのためLEDリアランプは、先進国を中心に普及が進むものの、‘20年の段階でも全世界で生産される車両の50%前後の搭載にとどまると予測される。’20年までに世界におけるLED化率が高まるのはハイマウントストップランプとストップランプ、テールランプである。その他のランプのLED化は低価格化が必須となる。

参考文献:「2010 新自動車部品マーケティング便覧」
(2010年05月24日:富士キメラ総研)


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