有望デバイス向け主要光学フィルムの市場 市場動向

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本編では太陽電池、LED照明、有機ELディスプレイ・照明、LEDバックライト・LCD(液晶ディスプレイ)、静電容量式タッチパネル、電子ペーパー向け主要光学フィルムの世界市場を調査した「2011 光学フィルム関連市場の展望」の概要を紹介する。

このレポートでは、太陽電池向け8品目、LED照明向け4品目、有機ELディスプレイ・照明向け6品目、LEDバックライト・LCD向け13品目、静電容量式タッチパネル向け3品目、電子ペーパー向け3品目、計37品目の光学フィルムの市場規模やその将来予測、メーカーシェア、用途別の販売量、地域別販売量、価格動向、技術開発動向、ユーザー動向などを調査・分析している。

<世界市場の規模推移予測>
用途 2010年 2009年比 2015年予測 2010年比
太陽電池向け 3,134億円 206.2% 8,377億円 267.3%
LED照明向け 3億円 100.0% 9億円 300.0%
有機ELディスプレイ・照明向け 1億円 100.0% 22億円 200.0%
LEDバックライト・LCD向け 4,512億円 166.5% 8,365億円 185.4%
静電容量式タッチパネル向け 94億円 247.4% 617億円 656.4%
電子ペーパー向け 7億円 350.0% 54億円 771.4%
合計 7,752億円 181.4% 17,444億円 225.0%

■太陽電池向け
太陽電池向け光学フィルムは、2010年に実績があったのは5品目(僅少な実績は除く)で、市場は前年比106%増の3,134億円となった。ドイツのFIT制度延長を受けて太陽電池の需要が急増しており、光学フィルムの需要も連動し大幅に拡大している。2013年には8品目全ての市場が顕在化し、世界的な太陽電池需要の拡大と共に、光学フィルムの需要も増加していくと予測される。

太陽電池向け光学フィルムで最も市場規模が大きいのが封止フィルムである。太陽電池の種類を問わず広く使われているためである。2015年に向け最も高い成長率が予測されるのがハイバリアフィルムである。無機系太陽電池用バックシート向けの他、有機系太陽電池向けに期待されている。

■LED照明向け
LED照明向け光学フィルムは2010年に3億円となった。経済不況からの回復や省エネ法の改正を受けてLED看板の導入が進んだことから、光学フィルムの需要も拡大基調にある。省エネ対策が続くことから、今後も光源のLED化が進み、光学フィルムの需要も増加していく見通しである。LED照明向け光学フィルムで最も市場規模が大きいのが導光板である。エッジライト型LED光源への採用が増加した結果である。

■有機ELディスプレイ・照明向け
有機ELディスプレイ・照明向け光学フィルムは2010年に実績があったのはシール材のみ(僅少な実績は除く)で、市場は1億円となった。光学フィルムはフレキシブル有機EL向けが主体となる。従ってフレキシブル有機ELの市場投入が予想される2012年以降各品目とも需要が拡大していくと見られる。2013年には6品目全ての市場が立ち上がると見られる。現在はシール材の市場規模が最も大きいが、有機EL照明への採用増により光取り出しフィルムが急速に伸び、2015年にはシール材の市場規模を大幅に上回ると予想される。

■静電容量式タッチパネル向け
静電容量式タッチパネル向け光学フィルムは2010年に実績があったのは2品目(僅少な実績は除く)で、市場は前年比147%増の94億円となった。携帯電話やスマートフォン向けを中心に市場が拡大している。好調に売り上げを伸ばしている「iPhone」や「iPad」では、ITOガラスが使用されているが、「低コスト」「軽薄化」「耐衝撃性の向上」を目的にITOフィルムの採用も増加している。2013年にタッチパネル用カバーシートの市場が本格化すると見られる。

中長期的にはデジタルスチルカメラ/デジタルビデオカメラ、カーナビ向けなどの用途でも静電容量式タッチパネルの搭載率が上昇していく見通しであり、光学フィルムの需要も増加すると見られる。
※酸化インジウムすずは透明導電膜に使用される(ITOガラス:透明導電膜ガラス基板)。


■LEDバックライト・LCD向け
LEDバックライト・LCD向け光学フィルムは2010年に実績があったのは11品目で、市場は4,512億円、ノートPC、LCD-TV用バックライトのLED化により前年比67%増となった。2012年にはLEDバックライト用拡散制御フィルム、2013年にはLEDバックライト用実装フィルム基板の市場が立ち上がり、13品目全ての市場が顕在化すると見られる。

LEDバックライト用では、単価が高く、大面積のLCD-TVに多用されている反射型偏光フィルムの市場規模が大きい。伸び率が高かったのがプリズムシート、次いで導光板となっている。全般的に低価格化が進行しており、市場の伸びは今後鈍化していくと見られる。

■電子ペーパー向け
電子ペーパー向け光学フィルムは、2010年に実績があったのは2品目で、市場は前年比250%増の7億円となった。市場は小規模ながらも電子書籍向け、携帯電話向け電子ペーパーの需要の増加に伴い、光学フィルム市場も堅調に拡大している。2011年に電子ペーパー用フレキシブル基板の市場が立ち上がると見られる。今後は電子教科書、電子看板(デジタルサイネージ)、医療分野、荷札・棚札向け等へ電子ペーパーの普及が期待できるため、市場は拡大すると予測される。

参考文献:「2011 光学フィルム関連市場の展望」
(2011年01月26日:富士経済)


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