主要プラスチック高機能化材料と応用部材市場 注目市場

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■難燃剤
自動車、電子機器のバッテリーや駆動装置周辺の発熱に対応するためプラスチック難燃剤が用いられる。無機系、塩素系、臭素系、リン系の4種類に分かれる。

【無機系・塩素系】
<市場規模>
2010年 3,860億円(前年比137.9%)
2015年予測 5,300億円(‘10~’15年平均成長率6.5%)
自動車用ワイヤーハーネスなど電線の難燃化に使用され、今後HV・EV車への需要増加により使用規模が拡大すると予測する。主に臭素系難燃剤の補助剤として利用されるため、同難燃剤の動向に比例して拡大する。近年補助剤を使用してコストダウンを図ることからこの材料が見直され、需要が拡大する。

【臭素系】
<市場規模>
2010年 2,370億円(前年比135.4%)
2015年予測 3,300億円(‘10~’15年平均成長率6.8%)
2009年、エレクトロニクス分野の需要の落ち込みが大きく前年比約30%減となったが、2010年には2008年並みに回復した。2011年の需要は横ばいと見込まれるが、薄型TVの激しい価格競争から、リン系難燃剤移行の流れが再び安価な臭素系難燃剤使用に戻ると見られる。今後、需要増加が見込まれる用途は自動車分野である。自動車の軽量化に伴い特に電気周り部材への需要が増加すると考えられる。またHVやEV需要の増加に伴い難燃化ニーズが高まると考えられる。

【リン系】
<市場規模>
2010年 795億円(前年比132.5%)
2015年予測 1,350億円(‘10~’15年平均成長率11.2%)
環境への配慮から、ノンハロ難燃剤の需要が高まり、臭素系の代替として需要が拡大してきた。主にTVやパソコン、携帯電話、OA機器などで利用される。近年は自動車分野での需要が拡大している。特に電気周りの部材で軽量化に伴う樹脂使用が増えており今後はさらにEVやHVの普及により一層難燃要求が高まると予測される。需要の中心である。中国で需要が増加しており、これまで難燃基準のなかった発展途上国やBRICsでも規制により家電向け需要が増加している。近年、リン系は臭素系との価格差が少なくなっている。

■炭素繊維(PAN系)フィラー・繊維分野
<市場規模>
2010年 1,040億円(前年比135.1%)
2015年予測 2,035億円(‘10~’15年平均成長率14.4%)
2010年の世界市場は、景気後退から回復して産業用、スポーツ・レジャー用、航空機用などすべての用途で伸びがみられ、2008年の需要を超えた。中国・台湾ではスポーツ・レジャー向けを中心に不況前の需要水準に回復し、また日本の輸出量は過去最大となった。中長期的には、軽量化を目指す自動車用途での採用が期待される。欧州ではCO2規制の強化によりこの素材を用いた軽量化が進むことが考えられる。自動車や航空機向けの大量需要に備えて安定供給体制の整備が求められる。風力発電向けでは米国や中国での需要拡大、ブレードの大型化による採用の動きが進んでいる。最も需要が多い米国では軍需や航空機用が中心である。次いで欧州で航空機や風力発電を中心に需要が拡大している。

■銀粉
<市場規模>
2010年 1,680億円(前年比135.5%)
2015年予測 2,610億円(‘10~’15年平均成長率9.2%)
(予測は10年の地金単価水準と仮定)
PDP電極向けや太陽電池向けを中心に需要が増加している。LCDが優勢となり、PDP需要が鈍化しているが、シリコン太陽電池が拡大していることから引き続き需要増加が見込まれる。需要先は、特に太陽電池材料生産量の多い韓国、中国などのアジア地域向けのウェイトが高くなっている。さらにタッチパネルの電極や、LEDのボンディング剤などの用途にも技術的には使用可能である。今後本格的に開拓を進めることで、タッチパネル、LEDボンディング材の用途も増えていくと予測する。

■セラミックファイバー(アルミナ短繊維)フィラー・繊維分野
<市場規模>
2010年 440億円(前年比125.7%)
2015年予測 830億円(‘10~’15年平均成長率13.5%)
主にディーゼル車の排ガスフィルターとして利用され、環境意識の高い欧州を中心に大きな需要がある。近年世界の排ガス規制強化に伴い、クリーンディーゼル車が市場に投入されており、欧州のみならず中国やインドなどアジアでも需要を拡大すると予測される。

■低燃費タイヤ(応用部材・国内市場)
<市場規模>
2010年 420億円(前年比168.0%)
2015年予測 1,300億円(‘10~’15年平均成長率25.4%)
低燃費タイヤは、日本で2010年に開始された等級表示制度により低燃費車ユーザーを中心に認知度が高まっており、メーカーやタイヤショップ、関連団体などが普及促進に努めていることとも相まって急速に市場を拡大している。北米では2011年より、欧州では2012年から同様な制度が始まるほか、中国などアジアでもニーズが高まると予測され世界規模で加速度的に需要が拡大する。

参考文献:「2011年 プラスチック高機能化材料の現状と将来展望」
(2011年01月17日:富士キメラ総研)


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