耐熱・透明ポリマー市場 用途別動向

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2008年からの世界的な不況は、耐熱性、光学特性に優れるポリマー市場にも大きな影響を与えた。耐熱性、光学特性という機能を活かし、需要先である電気・電子部品や自動車部品が多いことが、影響が大きかった要因である。

2009年第2四半期以降からは、フラットパネルディスプレイ関連市場が回復し、また自動車や産業機械関連も新興国を中心に市場が回復しつつある。現状は超耐熱性ポリマーの採用が加速しており、ポリマーの高機能化やコンパウンド技術を駆使し、各社が参入している。

耐熱・透明ポリマーの用途別市場規模
2009年 ワールドワイド 数量ベース (単位:千t)
  耐熱ポリマー 透明ポリマー 合計
エレクトロニクス 518 4,575 5,093
自動車 178 1,070 1,248
工業・産業・機械 28 30
食品・医薬 52 59
建築土木 200 550 750
その他 691 15,078 15,769
合計 1,622 21,327 22,949
耐熱ポリマー市場では、需要量の多いシリコーンの用途が「その他」に分類されているため、同分野が691千t(42.6%)と最も高い。

耐熱ポリマー市場のその他分野以外では、エレクトロニクスが178千t(31.9%)、建築・土木が200千t(12.3%)、自動車が178千t(12.5%)の3分野が大きい用途先となっている。

エレクトロニクス分野では、電子部品や基板関連部材、ハウジング、LCD光源回り、半導体製造関連等、全般的な場面で高耐熱化への要求がみられる。

自動車分野では、エンジン周りで使用される機構部品や車載電装部品、ランプ回り等、高耐熱化への要求は強くみられる。

エレクトロニクス分野、自動車分野における耐熱要求の流れは、2008年調査段階と基本的に変化していない。

透明ポリマー市場は、透明性はあるが、あまり光学用途に利用されていないABS、PAの需要量が多い「その他」分野が全体の約70%を占めている。

透明ポリマー市場のその他以外では、エレクトロニクス分野が21.5%と高い比率となっている。ただしこの中には光学特性を求められないABSの需要も多く含まれるため、以下に光学分野向けのみでみた場合のグラフを示した。

光学分野向けのみで見た場合は、ほぼ全量エレクトロニクス分野向けである。液晶、レン、LED関連向けの部材に透明ポリマーが利用されている。

なお、エレクトロニクス関連以外の光学分野は、透明PAがメガネやサングラスのレンズに利用されている例があるのみである。

参考文献:「2010年 耐熱・光学ポリマー/特殊コンパウンドの将来展望」
(2010年04月15日:富士キメラ総研)


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