耐熱・透明ポリマー市場 耐熱・光学・特殊分野別市場の用途動向

マーケット情報TOP
本レポートの対象である耐熱ポリマーと透明ポリマーを、それぞれ耐熱が訴求される「耐熱分野」と、光学が訴求される「光学分野」、そして、その他の特殊な機能を訴求される「特殊分野」に分類した。下記は、各分野の定義や特色、具体的な用途例を横断的に示したものである。

■分野の定義・用途展開事例

分野の定義・特色 用途例
耐熱ポリマー 透明ポリマー



●耐熱性の高さを前程とした用途開拓がなされている用途

●エンプラ、スーパーエンプラ、熱硬化性樹脂の他、透明樹脂でも耐熱訴求の樹脂も多い
コネクター・リレー等の電子部品、表面実装部品、半導体部品、光ピックアップ部品、LEDリフレクター、モータ部品、自動車部品、車載電装品、OA機器シャーシ・ハウジング、医療機器、電子レンジ容器、耐熱食品容器、ギア・カム類、摺動部品、FPC・TAB等の基板、他自動車ヘッドランプ(特殊PC)、光学レンズ・光学フィルム(COC/COP)、自動車用途(ABS)、FPC用離型フィルム・LCD反射シート(PMP)、耐熱容器・包装資材(PMP)、磁気記録テープ・モータ絶縁材等(PEN)、他



●光線透過率、低複屈折等の光学特性を活かした用途展開での需要区分LED透明封止材、その他LED関連、携帯電話導光シート(シリコーン)、他光ディスク、光学フィルム、光学レンズ、LCD導光板、拡散板、輝度向上フィルム、LED透明封止材、他



●耐熱分野、光学分野に属さずに、近年・今後の需要拡大、研究開発動向等が注目される分野繊維(LCP、PPS)、フィルム(LC、PES)、他液晶TVハウジング(PS)、ラベル用シュリンクフィルム(SBC)、包装材料・医療用器具・電子部品・自動車部品(COC/COP)、他

ここでは、対象樹脂の耐熱特性を前程とした用途展開をしている需要分野を耐熱分野とし、また透明性、特に光学特性により需要形成される分野を光学分野と設定している。

耐熱分野に区分されるポリマーの市場規模は、2009年で211万4,358t、1兆8,645億円となっている。また光学分野としては、同年で91万1,060t、3,587億円の規模となっている。いずれも近年の世界的景気後退の影響を受けたが、光学分野の方が比較的影響が少なかった(耐熱ポリマーの光学用途への展開やその逆、特殊分野との関連もあり、3分野が重複する部分がある)。

同じような観点から、耐熱・光学領域ではなく、注目される分野を特殊分野として区分している。特殊分野では、2009年で80万9,662t、2,411億円の市場規模となっており、数量ベースで年率6%程度、金額ベースで5%程度の伸びを示している。

耐熱用途では、150℃を境に変化がみられる。150℃以下では包装資材、雑貨、繊維、フィルム、レンズなどに利用され、150℃以上では自動車の機構部品、電気・電子部品など、使用環境の厳しい用途で利用されるようになる。近年、荷重たわみ温度が200℃以上の製品の需要増加が大きく、SMT対応、鉛フリーハンダ対応などを背景に、市場が拡大している。

光学透明用途で使用されているポリマー(PC、環状ポリオレフィン、PMMAなど)は、100~150℃付近に集中している。100℃以下のMS樹脂、PSなどでも光学透明用途で需要があることから、ディスプレイ、レンズ、光ディスク関連では高耐熱性はあまり要求されていないとみられる。

今回取り上げたポリマーの中で市場が拡大しているものは、150℃以上のものが多く、ポリマーには高耐熱性要求が求められていると考えられる。150℃以下のもので市場が大きく伸びているものは、主にレンズやフィルム向けが多い。

PEI、フルオレン系ポリエステル、PES、透明PAなどは、現在、需要は少量であるが、レンズ向けでの用途開拓が進められている。ガラスレンズ代替、PMMAやPCからの代替、軽量化・小型化が可能なことから需要の増加が考えられる。

参考文献:「2010年 耐熱・光学ポリマー/特殊コンパウンドの将来展望」
(2010年04月15日:富士キメラ総研)


戻る
エンプラ関連情報サイト エンプラネット トップページ