耐熱・透明ポリマー市場 特殊コンパウンド関連フィラーの動向1

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■種類別一覧表

分種類野の定義
・特色
機能・目的用途 添加割合
(%)
特徴
ガラス繊維 強化材料
流動性
寸法安定性
10~16 ●ガラス繊維は、短繊維と長繊維に分類される。世界で年間80万t規模の需要を有しているとみられる。
●強化材料として利用されるが、この他に流動性や寸法安定性、引張強度向上などの機能を有する。
●汎用的に利用されるガラス繊維も、長繊維は特殊。コンパウンド技術が難しい。PP長繊維コンパウンドでは、機構部品として金属代替を果たすなど機能的な付加価値が高い。
PBT、PA6・66、PPなどの樹脂を主体に利用されるが、PC、PPS、ABSなど適用樹脂範囲は広い。長繊維はPPが主体。
界面活性剤・
永久帯電防止剤
帯電防止 5~15 ●低分子型(界面活性剤)と高分子型があり、低分子型は塗布または樹脂練り込む方法と高分子型は樹脂練り込み。
●いずれも汎用樹脂が主体であり、PP、PE、ABS、スチレン系などの樹脂に適用される。高分子型は永久帯電防止ABS向けが主体。
●添加割合は低分子型が約1%、高分子型は5~15%程度となる。
帯電防止性能は、カーボンブラックやカーボンファイバーなどに比べると低いとされているが、106~104Ωcm程度の抵抗値までコントロール可能。
カーボンブラック 帯電防止
導電性付与
10~20 ●汎用カーボンブラック(CB)及び特殊CB(ケッチェンブラック)が代表例。ケッチェンブラックは添加量を汎用品に比べ、2/3~1/2に抑制可能。添加量は汎用CBが20%程度。
●ケッチェンブラックの年間供給量は世界で1,600tと推定。汎用カーボンブラックは日本で3,000t程度が利用される。
炭素繊維
(CNT・金属等)
放熱・熱伝導
(導電)
数十 ●シリコーンやPPS、PC、LCPなどエンプラ・スーパーエンプラを中心に放熱機能を付与可能。
●導電イコール熱伝導(放熱)という位置付けもあり、炭素繊維のほか、金属フィラーやCNTなど導電性を有する材料は、放熱性を有する。
●金属は比重が高いため分散が難しい。炭素繊維もコンパウンド技術によっては放熱・導電を付与できない場合がある。高いコンパウンド技術が必要。
●導電性付与以外にも、弾性率向上の目的で使用される場合も多い。
CNT 帯電防止
導電性付与
5~10 ●CNT(カーボンナノチューブ、主にMWCNT)は、繊維径10~数百nm、繊維長数μmの特殊炭素材料。コンパウンド向けは繊維径40~80nm程度が適す。
●従来のカーボンブラックやカーボンファイバーに比べ、少ない添加割合で高い導電性を付与できることが特徴。添加量に応じて、帯電防止から導電性までコントロール可能。
アルミナ
窒化ホウ素
窒化アルミナ
放熱・熱伝導
(導電)
~60 ●絶縁性と高い放熱性を有するフィラー材。材料により価格や放熱性能が異なる。アルミナや窒化ホウ素が代表例。
●高い放熱性を付与するためには、充填率を上げる必要があると言われ、耐衝撃性が劣る場合がある。また窒化ホウ素など価格が高く、コンパウンド樹脂価格自体が高価になる。
●比重が高く、コンパウンドも難しい。また材料によっては装置を傷める場合があり、懸念するメーカーもある。
パラ系アラミド繊維 摺動部材
耐磨耗材
●アラミド繊維及びアラミドパウダーが、樹脂コンパウンド向けに供給される。プリプレグも含めれば、FRP向けのアラミド繊維は数千tレベルの出荷とみられる。耐摩耗材料として利用されるほか、僅かに耐熱性も向上する。
フッ素パウダー 摺動性付与 5~15 ●摺動性付与材の代表例。日本では400t程度の需要があるとみられるが、世界では1,000t強レベルと推定される。
●練り込みにより摺動性が向上する。機能の発現性を高めるために、比較的多く練りこむ場合が多い。
マイカ、グラファイト、バーミキュライト、フェライト、炭素繊維など 制振性 ●電子部品や精密機器などでは、部品自体に振動を制御(抑制)する機能を求められる場合がある。次世代光ピックアップなどでは、この機能付与が求められている。
銀系抗菌剤
有機系抗菌剤
防カビ剤
(製剤・原体)
抗菌・防カビ剤 0.3~0.5 ●菌の成長を押さえ、時間の経過の中で抑制する物質。無機系と有機系に分類される。無機系は細菌やカビ、酵母など広範囲で効果を発揮するが、有機系は発揮される機能が限定される。
●PVC、繊維主体。その他にはPPやPE、ABS、PS、PCなどに利用されるものがある。建材や雑貨などの用途展開が主体。
フェノール系微粒子 耐熱性、機械強度、電気特性、耐衝撃性など諸物性向上 ●樹脂やゴムの改質に利用される微粒子。コンパウンドでは、耐熱性、機械強度、電気特性、耐摩耗性、耐衝撃性等、諸物性の向上に寄与。年間供給量2,000t程度のうち、樹脂添加用は300t程度。
ベンゾグアナミン・メラミンパウダー 光拡散
艶消し
●LEDの封止材向け及び光拡散や艶消し剤として利用される。年間200tレベルが利用される。
SUS繊維 EMIシールド 10前後 ●SUS長繊維を練りこむことで、EMIシールド効果を得ることができる。EMIシールド市場はコンパウンドベースで1,500t前後の市場であり、概ね200t程度の出荷数量があるとみられる。

参考文献:「2010年 耐熱・光学ポリマー/特殊コンパウンドの将来展望」
(2010年04月15日:富士キメラ総研)


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