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■フィラー市場から見たコンパウンド市場の推定(2009年) |
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フィラー販売量 世界市場数量(t) |
コンパウンド量 世界市場数量(t) |
備考 |
高分子 (半永久帯電) |
(1,700) |
17,000 |
ABS主体、スチレン系など。東レや電気化学工業など日本メーカーが主体。世界で17,000t程度と推定。 |
カーボンブラック (汎用) |
(3,000) |
45,000 |
20%添加とし、日本の需要の3倍程度をワールドワイド規模と予測。 |
カーボンブラック (ケッチェン) |
1,600 |
12,000 |
0~20%添加。1,600tがケッチェンブラック出荷量推定。 |
炭素繊維 (PAN/PITCH) |
800 |
4,000 |
樹脂添加・導電グレード及び摺動グレードの推定値。高強度材料向けは含まず。 |
CNT |
200 |
2,500 |
CNT2009年出荷量推定は200t。5~10%添加で2,500t規模のコンパウンド需要。近年急拡大している。 |
SUS繊維 |
100 |
1,000 |
EMIシールド効果。SUS繊維を使わないものもあるが、SUSコンパウンドは年間1,000t程度と推定。 |
放熱セラミックス |
50 |
150 |
アルミナや窒化ホウ素などの放熱セラミックスは絶縁機能を付与できるが、コンパウンドも難しく、高価。需要は僅かと推定。 |
アラミド繊維 |
100 |
1,000 |
フッ素、PPS、PEEK、耐熱PA、PIなど。5~15%添加。耐摩耗性・平滑性、薄肉化対応。 |
フッ素パウダー |
1,000 |
10,000 |
摺動性改善に寄与。ギアやシャフトなどの部材の摺動性改良。10%添加として数量を推定。 |
制振フィラー |
僅少 |
僅少 |
マイカやフェライトなどを利用。樹脂部品としての数量はそれほど多くないとみられる。 |
抗菌・防カビ剤 |
50 |
10,000 |
PVC、繊維向けを除く。PP、PE、ABS、PS、PA、PCなどの汎用プラ・エンプラに利用。0.05%添加換算。 |
フェノール系 |
300 |
3,000 |
詳細添加割合不明のため、10%で換算。耐熱性や磨耗性、電気特性、耐衝撃性など改善。 |
ベンゾグアナミン・ メラミンパウダー |
200 |
4,000 |
詳細添加量不明。5%で換算。LED封止材や光拡散剤、艶消し剤として利用。 |
シリカ (LED向け) |
僅少 |
僅少 |
LED用シリコーン封止剤にSiO2を添加する。蛍光体の沈殿を抑え、分散性向上に寄与する。 |
合計 |
9,100 |
109,650 |
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※()は国内市場数量 上記9,100tは国内市場を含む合計値 ※ コンパウンドに利用される各種フィラー材料のマーケット及び、そこから想定されるコンパウンドの市場規模を検討した。汎用カーボンブラックは、日本国内で200t程度が導電グレードとして利用されているとみられ、世界では一部摺動グレードを含み、800t程度の利用があると推定した。界面活性剤や半永久帯電防止剤は、日本国内マーケットのみの把握であったため、ここから、世界市場を推定している。他はヒアリングから推定している。
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■参考 汎用コンパウンドに利用されるガラス繊維、界面活性剤の市場規模 |
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フィラー販売量 世界市場数量(t) |
コンパウンド量 世界市場数量(t) |
備考 |
ガラス繊維 |
800,000 |
2,500,000 |
PBT、PA6・66、PPなどの樹脂を主体に利用される。20~40%添加としてコンパウンド量を推定。 |
低分子 (界面活性剤) |
7,000 |
3,400,000 |
PP(60%)、PE(20%)、ABS(10%)など日本では帯電防止の割合が高く、海外での比率が少ないものとし推定。 |
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参考文献:「2010年 耐熱・光学ポリマー/特殊コンパウンドの将来展望」 (2010年04月15日:富士キメラ総研)
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