樹脂コンパウンドの世界市場 市場動向1

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今回は需要が拡大する樹脂コンパウンド市場は汎用樹脂、エンプラ、スーパーエンプラの世界市場を調査し、用途や価格、開発などの動向と地域別の市場動向を解説する。特に、中国と東南アジア・インド市場をクローズアップしてみる。また、注目されるバイオプラスチック、難燃剤についても市場動向を追ってみる。

(1)樹脂コンパウンドの世界市場 ※日本は世界市場の内数 (単位:億円、%)
  2010年 2009年比 2015年予測 2010年比
汎用樹脂 2,202万t 113.6% 2,623万t 119.1%
  日本 113万t 117.7% 122万 108.0%
エンプラ 299万t 110.3% 352万t 117.7%
  日本 35万t 109.4% 34万 97.1%
スーパーエンプラ 15万t 125.0% 22万t 146.7%
  日本 4万t 100.0% 5万 125.0%
合計 2,517万t 113.3% 2,996万t 119.0%
  日本 152万t 115.2% 160万 105.3%
※上記の数値に含まれる製品群
・汎用樹脂コンパウンド:PP、PE、PS、ABS、PVC 計5品目
・汎用エンプラコンパウンド:PC、POM、PBT、PA6、PA66、m-PPE、GF-PET 計7品目
・スーパーエンプラコンパウンド:PPS、PA6T、PA9T、LCP 計4品目


2010年の世界市場は前年比13.3%増の2,517万トンとなった。内、152万トンが国内(日本)市場である。今後、国内市場の伸びは鈍化するが、世界市場は当面安定拡大し、2015年には2,996万トンになると予測される。

(2)汎用樹脂(汎用樹脂コンパウンド)
2010年の世界市場は前年比13.6%増の2,202万トンとなった。2009年に金融危機の影響で落ち込んだものの、主に中国・アジアの需要拡大に支えられ回復し、2011年以降は年率3%以上の拡大が予想される。

PVC(ポリ塩化ビニール)とABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)が用途の広さと物性の良さ等から市場の80%を占め、拡大を牽引している。PP(ポリプロピレン)は自動車生産の拡大、PE(ポリエチレン)は中国における電線被覆材の需要拡大、PS(ポリスチレン)は液晶テレビの普及や大型化が追い風となっている。

(3)エンプラ(汎用エンプラコンパウンド)
2010年の世界市場は前年比10.3%増の299万トンとなった。特に家電・OA機器や電気電子部品、自動車部品で大量に使用されるPC(ポリカーボネート)とPBT(ポリブチレンテレフタレート)、PA6(ポリアミド6)、PA66(ポリアミド66)、太陽電池や電気自動車/ハイブリッド自動車関連部品で使用されるm-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)の実績が大きい。今後も市場は年率3%以上の拡大が期待され、2015年には350万トン以上になると予測される。

(4)スーパーエンプラ(スーパーエンプラコンパウンド)
2010年の世界市場は前年比25.0%増と大幅に拡大し、15万トンとなった。PPS(ポリフェニレンサルファイド)の実績、伸び率ともに最も大きく、市場の牽引役となっている。

今後PPSやPA6T(ポリアミド6T)は、電気自動車/ハイブリッド自動車の生産拡大に伴う電装関連部品向け需要の拡大が期待される。特にPPSはハイブリッド自動車のインバーター部品向け需給が既に逼迫し始めており、主要メーカーも生産能力の増強を検討している。またスマートフォンやタブレットPCのコネクタ向けでLCP(液晶ポリマー)やPA9T(ポリアミド9T)の需要拡大が続く見通しである。その他、照明用LEDの拡大によってLEDリフレクター向けでPA9Tの需要拡大が予想される。

参考文献:「2012 コンパウンド市場の展望と世界戦略」
(2011年09月13日:富士経済)



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