自動車向けプラスチックの市場 市場動向2

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自動車1台あたりのプラスチック平均使用量(2011年時点推定)
 全体平均HVEV
汎用樹脂77.8kg85.2kg79.1kg
エンプラ・スーパーエンプラ32.1kg38.2kg25.9kg
その他34.2kg35.2kg31.9kg
合計144.1kg158.6kg136.9kg
(富士経済調べ)
自動車1台あたりのプラスチック平均使用量を比較すると、HVはハイブリッド機構の追加により新たに電装部品や電池部品の需要が発生しプラスチック使用量は全体平均より10%増加すると見られる。また、EVはHVと同様に電装部品や電池部品の需要が発生するものの、エンジンルームや燃料系部品の需要がなくなるため全体平均より5%減少すると見られる。

■汎用樹脂
汎用樹脂は、PPやABSなど4品目が主たる樹脂として捉えた。EV/HV共に使用量が増加すると見られ、特に、PPは自動車に最も多く使用されるプラスチックであり、主に内装部品やバンパーに用いられている。現状では、リチウムイオン電池のバッテリーケースはアルミ等の素材が採用されているが、今後PPの採用が期待される。しかし、EVではエンジンルームの吸気系部品での使用分がなくなるため、HVと比較すると使用量の増加は限定的となる。

PVCは主にワイヤーハーネスの被覆材や内装部品の表皮材に用いられている。EV/HV向けではワイヤーハーネスの増加により被覆材の使用量も増加する。また、新たにバッテリー、モーター、インバーターをつなぐ高圧ワイヤーハーネスの用途が見込まれる。

■エンプラ・スーパーエンプラ
エンプラは、PA6、PA66、PC、PBTなど7種が主たる樹脂となる。スーパーエンプラは、PPS、芳香族PAなど6種が対象となる。どちらもHVでは使用量が増加し、EVでは使用量が減少すると見られる。

PBTは、主にハーネスコネクター、ECUケースなどの電装部品や、機構部品に用いられる。EV/HV向けでは、ニッケル水素電池バッテリーケース、ECUケースなどへの採用で使用量は増加する。特にECUは搭載個数が増加しており、今後の需要拡大が期待される。

m-PPEは難燃性と電気特性に優れており、主に電装部品や外装部品に用いられている。特に、電装部品では難燃性への要求が高まっており、全体としても使用量は増加しつつある。また、EV/HV向けでリチウムイオン電池バッテリーケース、インバーターなどで新たに採用されており、共に使用量は増加する。

PPSは長期耐熱性、耐薬品性が高く、燃料ポンプ、エンジンルームなどの燃料系部品、電気系統部品など広く採用されている。EV/HV向けには、電装部品、電気モーター周辺部品、電池部品用途での採用が急速に増加しており、共に使用量は増加する。特にHVでは、ハイブリッド機構がエンジンルーム内に収納されており、モーター、インバーター、コンデンサーやその周辺部品にエンプラから耐熱性の高いPPSへ代替が進んでいる。一方、EVはエンジンがないため、エンジンルームや燃料系部品向けの需要がなくなり、使用量の増加は限定的となる。PA6やPA66は、エンジンルーム内のエアインテークマニホールドや燃料系部品での採用が多い。EVではこれらの需要がなくなるため、使用量は大きく減少する。

■その他
その他には、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂、TPO、TPCなどのエラストマー、炭素繊維強化プラスチック、バイオプラスチックなどが含まれる。

エポキシ樹脂は主に基板用積層板や封止材、電着塗料に用いられる。EV/HV向けでは新たにコンデンサー向け封止材用途で採用され、共に使用量は増加する。

参考文献:「2012 EV・HEV用プラスチック市場の現状と将来展望」
(2012年01月11日:富士経済)



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