汎用樹脂 | EV化によりPPではエンジンルーム内での使用部位がゼロとなり、使用量が減少する。しかし、新規用途としてバッテリーケースへの需要が期待される。
ABS、PVC、PMMAの使用量はHEVと同等であり、生産台数拡大に連動して増加傾向となる。 |
エンプラ | GF-PET、PA6、PA66は、EV化でエンジンルーム内部品の採用がゼロとなるため、単位使用量は大幅に減少する。その他エンプラの1台当たり使用量はHEVと変わらず、生産台数の増加に伴い拡大する見込みである。
・GF-PET、m-PPEは使用量に大きな変化はなく、安定した需要が見込まれる。 |
スーパーエンプラ | 汎用樹脂・エンプラ同様、燃料系部品への採用がゼロとなるため、芳香族PAとPPS、PA11・PA12、フッ素樹脂の単位使用量は減少している。特に、PA11・12は1台当たり使用量の殆どが燃料系部品向けであるため、需要がほぼゼロになる。
フッ素樹脂はICEのトランスミッションに使用されているが、EVではミッションが不要となるため、需要が減少する。LCPはEV化による変動は見られない。
・フッ素樹脂には使用量の大幅な変化は見られないが、今後とも堅調な需要が見込まれる。 |
エラストマー | EV化に伴う使用部位に変化はなく、生産台数と連動して市場も拡大する見通しである。 |
熱硬化性樹脂 | フェノール樹脂は、エンジンルーム内部品とトランスミッション用途が消滅する。そのため、単位使用量は大幅に減少するが、EV生産台数の増加に連動して需要の拡大が期待できる。
・フェノール樹脂は摩擦材、ポリウレタンはシート、クッション向け、エポキシ樹脂は外装の電着塗装用に堅調な需要がある。尚、エポキシ樹脂では電装化による需要拡大が期待できる。
・シリコーンは接着剤用途としての需要が底堅い。また、LED、パワーデバイス用封止材向けの需要が拡大しており、電装化により放熱グレードなどでも需要拡大が見込まれる。 |
その他 | バイオプラスチック、CFRPはコスト面から自動車への採用が遅れている。しかし、EV/HEVでは環境面や車体軽量化への要求が強いため、これら素材を早晩導入する方向にあり、将来性が期待できる。
・CFRPは現在一部高級車のみの需要であるが、外装部品向けであるため、採用が始まれば大幅な需要拡大も期待される。 |