エレクトロニクス分野における高分子材料の世界市場 市場動向6

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4)タッチパネル分野
タッチパネル関連部材市場は全体が拡大傾向で推移している。特に、投影型静電容量式タッチパネル向けのウエイトが高いOCAやカバーガラス/シートなどは、市場が大きく拡大している。

用途分野から見ると2010年~2011年にかけてはスマートフォン向けが拡大、2011年~2012年にかけてはタブレット端末の市場が大きく拡大する見込である。それに伴い、投影型静電容量式を中心に全体需要が大きく増加している要因となっている。

■タッチパネル分野における注目部材の市場規模

部材名市場規模(2011年金額実績/億円)平均成長率予測
2011~2015年
抵抗膜式投影型
カバーガラス/シート3228918.9%
OCA213709.9%
透明導電性フィルム2281333.8%
ハードコートフィルム64403.8%
※平均成長率は金額ベース(世界市場)(富士キメラ総研調べ)

抵抗膜式は、静電容量式と比べると先行して市場が確立したこともあり、ITOフィルムや付随するハードコートフィルム、また配線や補助電極用の導電性ペーストなどは、抵抗膜式向けの市場規模のほうが大きくなっている。今後、抵抗膜式タッチパネルの需要は横這い~微減での推移が予測される。

投影型静電容量式タッチパネルは、スマートフォンやタブレットPC向けで採用され、特に2010~2012年にかけて市場が大きく拡大している。

2013年以降、ノートPC向けなど新規市場の開拓、カーナビや携帯ゲーム機など抵抗膜式からの代替が見込まれる。そのためパネル・部材共に成長率は鈍化するが、市場は拡大傾向が続くとみられる。

但し、OCAについては、特に金額市場に占めるウエイトが高い厚手製品とOCRとの競合の激化などのため、成長率は大きく鈍化する可能性がある。また、トップカバーについては、現在ガラスが主流であるが、スマートフォンや携帯ゲーム機など小型パネル向けに樹脂カバーのウエイトが徐々に増加している。

5)半導体分野
半導体分野は、汎用品では年率10%以上の価格低下が進んでいる製品もあり、価格競争の激しい分野である。半導体では、生産コスト削減や性能向上を目的とした微細化、多層化、集積化が進行しているため、構成材料に関しては高機能性、高品質が求められている。

例えば、ロジック系半導体では微細化、多層化に伴う配線遅延の問題を解消するために導電性の高いCu配線と、誘電率の低いLow-k材料を使用したCu/Low-k構造の採用が進んでいる。

Cu配線の採用により、CMPスラリーに占めるCu研磨スラリーのウエイトが高まっており、同スラリーを得意とするメーカーのシェアが向上している。また、22nm世代に突入すると、さらに誘電率の低い次世代Low-k材料、ポーラスLow-kの採用が始まるとみられる。

メモリ系半導体でも微細化、集積化の進行に伴い、膜厚を維持したまま(絶縁性維持)、大量の電流を流すことが可能なHigh-kゲート絶縁膜が採用されている(主にDRAM)。また、3~4年内にロジック半導体でも同様なプロセス技術の導入が進められ、市場が活性化すると見込まれている。

半導体材料は高付加価値化や高品質が求められる反面、ユーザーからのコストダウン要求、競合メーカーとの価格競争により納入単価の下落が激しい製品も見受けられる。特にメモリ向けや、汎用品向けでは納入単価下落が顕著である。

6)実装・基板分野
全般に、金額市場の成長率は製品単価の下落に伴い数量ベースよりもやや小さくなっている。ただし、導電性ペーストについては、2011年に銀粉価格が高騰し、金額ベースの市場規模を押し上げたが、その後、相場価格が通常時のレベルに戻った。導電性ペーストは数量ベースで、2011年~2015年で5.3%の平均成長率が見込まれる。

全般に微増傾向が続くと予測される基板材料市場の中で、FPC向けで3層FCCLからの代替需要が進むと見られる2層FCCLは、高い成長率が見込まれる。一方、高機能基板向けに用途が限定されている電着レジストについては、ほぼ横這いで推移すると予測されている。

参考文献:「2012年版 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」
(2012年03月13日:富士キメラ総研)



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