樹脂名 | 市場規模 単位:t | 伸び率予測 2017/2011 | 注目用途動向 |
SPS | 9,850 | 2.8% | 電気・電子部品へのノンハロ難燃化のニーズがあるが、SPSの組成上、ノンハロ化は困難と見られる。
透過率に優れ、誘電損失が少ないことから、ミリ波レーダーのレドームに最適な材料として注目されている。ミリ波レーダーは車間距離用車載センサーとして有望視。 |
PCT | 2,780 | 0.9% | 白色LEDリフレクタの反射率を高めて発光効率を上げるため、PCTに白色フィラーを添加したグレードが採用されている。 |
MXD6 | 13,250 | 4.9% | 建材、モバイル端末筐体、缶詰、ダイレクトブローボトル、農薬容器での新規用途開拓に期待。ダイレクトブローボトルはポリオレフィン、農薬容器はHDPEとのブレンド。
従来はガスの遮断のみを行うパッシブバリアーであったが、吸収も行うアクティブバリアーへの転換が進み、MXD6の特性が生きる。 |
PA11・12 | 88,150 | 4.1% | 主力用途の自動車エンジンルーム内の金属部品、特に配管の代替を図って高耐熱性グレードの開発が進行。 |
PA46 | 30,000 | 5.8% | ノンハロ難燃グレードの開発が進んでいるが、高価格な難燃剤が大量に必要となり、コスト面で課題がある。
寸法安定性の向上と機械的強度の維持を図り、PPSとの新規アロイグレードを開発、PA46での知見を活かして耐熱性、強度、寸法安定性、流動性に優れた新規ポリマー「PA4T」が開発・上市されている。 |
PA6T | 44,950 | 5.0% | 環境規制に対応したノンハロ化のほか、低ソリ性、良外観性が求められている。競合素材であるPA9Tに対応して耐熱性、低吸水性の向上も図られている。 |
PA9T | 11,487 | 14.4% | コネクタ等のSMT部品とLEDリフレクタ向けの採用実績が大半を占めている。PA9Tは機械的強度、成形性、寸法安定性、流動性、ウェルド強度に優れ、肉薄化、狭ピッチ化が進むSMTコネクタ向けの採用が拡大している。また、鉛フリーはんだに対応した耐熱性を有しているため、使い勝手の良さも採用につながっている。 |
PPS | 89,700 | 5.0% | 自動車軽量化ニーズに対応、ガラス繊維の比率が高くブロー成形が可能なため、金属から代替しやすい樹脂として採用余地が高まってきている。
HEV・EVではバッテリーがニッケル水素からリチウムイオンへとシフトしており、LiBセル部品ではフッ素樹脂からの代替がある。 |
LCP | 39,340 | 6.1% | 主力用途のSMTコネクタでも薄肉化ニーズが強まっており、流動性の向上が図られている。
主力用途のSMTコネクタでも薄肉化ニーズが強まっており、流動性の向上が図られている。 |
PAR | 2,120 | 2.9% | 筐体ではPC/ABSやPAが中心だが、一部にEMI対策を施したPARが採用されている。主要用途先は携帯電話用カメラレンズ鏡筒向けだが、車載用カメラレンズ鏡筒向けにも採用検討されている。
耐熱性、透明性を活かし、光学フィルムとしてタッチパネルへの用途展開も検討。 |
PSF | 11,450 | 5.0% | 各種物性のバランスに優れた樹脂であり、特に寸法精度、耐クリープ特性が樹脂の中でも突出していることから、真鍮やステンレスなど金属代替が可能である。 |
PES | 9,900 | 3.9% | 人工透析膜やCFRP靱性付与剤の需要が増してきたこともあり、パウダーでの供給が多くなってきている。人工透析膜では膜安定化のため、PESの分子量を高くする試みが続けられている。 |
PEI | 12,200 | 2.2% | 航空機部品向けに炭素繊維をコンパウンドし、高強度化、軽量化を図ったグレードがアルミダイカスト代替として開発されている。
衝撃性に劣ることから、PC など他の素材とのアロイによる物性改善が図られている。 |
PAI | 205 | 2.8% | 吸水性があるため、強度向上を目的とした結晶化には長期間の乾燥工程が必要で、専用の設備、技術が必要なことから、PAI樹脂を成形できる企業が限られている。
高温環境下での剛性は高いが、伸びが少ないことから熱膨張を考慮した構造への配慮が必要。 |
TPI | 90 | 2.2% | トップメーカーの三井化学では耐熱フィルムや特殊電線被覆など、レジンでの用途開拓を行っている。
一方競合他社の中では長時間高温環境下で高性能を発揮するUHグレードを開発し、金属代替を進めていく意向がある。 |
PBI | 49 | 4.7% | 圧縮成形では形状や大きさの制約が大きく、用途開拓も一段落したため、射出成形での用途開拓が図られている。PBI/PEEKアロイ、CF強化などのコンパウンドグレードが展開されている。
金属やセラミックス、他スーパーエンプラなど、高耐熱性が要求される用途での代替を図るため、耐熱性向上が図られている。 |
PEEK | 2,740 | 6.4% | Victrex社はより厳しい環境下でも使用できるPEKEKK(ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン)を上市しており、用途先を拡大している。
SolvayグループのAjedium社は、PEEKより耐熱性、難燃性、柔軟性に優れたPAEKフィルムを開発し、PEEKフィルムが用いられている分野での材料代替を図っている。 |
フッ素樹脂 | 16,1000 | 3.4% | 半導体製造工程では微細化が進展しており、金属イオンやコンタミによる汚染対策が必要なため、製造装置で用いられているチューブやフィルタの素材として、より高純度化した品質が求められている。
SolvayグループのAjedium社は、PEEKより耐熱性、難燃性、柔軟性に優れたPAEKフィルムを開発し、PEEKフィルムが用いられている分野での材料代替を図っている。 |
合計 | 529,261 | 5.1% | |