エネルギー&エレクトロニクス分野の注目部材/マテリアル 市場動向2

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■注目材料/マテリアルの動向
下記に注目材料/マテリアルとして21品目を挙げたが、中でもパワー半導体用素子として期待されているSiCがトップに位置している。

有機系マテリアルでは、変性PPE、PPS、PBT、エポキシをピックアップしたが、中でも変性PPEの成長性が最も高い。変性PPEは、太陽電池用ジャンクションボックスではデファクトスタンダードの素材であり、その他HV・EVなど様々な用途での展開が予測される。

金属系マテリアルでは、各種発電施設やメガソーラーなど屋外で長期使用を行うことから耐候性に優れる高耐食性溶融めっき鋼板などが注目マテリアルに位置付けられる。

■注目材料/マテリアルの成長率ランキング
品目名2011年2015年(予測)‛11/15’平均成長率
化合物半導体(SiC)13,00047,50038.3%
太陽電池用薄膜材料33,05086,05027.0%
変性PPE11,07026,84024.8%
変性PPE11,07026,84024.8%
カーボンナノチューブ(CNT)4,20010,00024.2%
高耐食性溶融めっき鋼板※5,95013,20022.0%
ネオジム焼結磁石102,600210,00019.6%
イオン液体5001,00018.9%
太陽電池用ケーブル320,980613,03017.6%
高耐候性フッ素コーティング1,7503,26016.8%
太陽電池用ガラス224,830412,52016.4%
LEDリフレクタ(樹脂)18,86034,30016.1%
窒化アルミニウム5,0009,00015.8%
アルミ箔※33,00052,50012.3%
PAN系炭素繊維122,000178,50010.0%
耐熱絶縁フィルム29,60042,8009.7%
パワー半導体用封止材37,10051,2008.4%
PPS55,50069,5005.8%
グラフェン(グラファイトシート)21,00024,5003.9%
PBT350,000398,0003.3%
エポキシ625,000710,0003.2%
富士キメラ総研調べ
■特に注目される部材とマテリアル
1.化合物半導体SiC(炭化ケイ素ウェハ)
対象とした10分野の市場規模は2015年に26兆3,800億円超に達すると予測され(富士キメラ総研調べ)、2011年の約2倍の規模となる見込みである、この市場を牽引する分野は、新エネルギー分野の太陽光発電に加え、風力発電や太陽熱発電などである。また、HV・EVは今後EVの拡大、さらに関連市場としてパワーデバイスやLiBの需要増も見込まれる。エネルギー・ハーベスティングやワイヤレス給電などは既に出荷実績があるが、次世代技術に位置づけられ2015年以降本格的に拡大する次世代市場分野である。

2.LEDリフレクタ(樹脂)
LEDパッケージ材料に使用されるリフレクタ用樹脂は、多くが5種類の樹脂(ポリアミド、液晶ポリマー、シリコン、エポキシ、PCT)を採用しており、中でもポリアミドが大半である。LED向け樹脂市場の世界規模は、2011年には1万6,400トン、189億円であった。2010年からTV用白色LEDで採用され前年比219.4%と市場が大きく拡大している。リフレクタ用樹脂は、採用品種の増加に伴い参入メーカーも増加し、従来主流であったポリアミドの採用率が低下している。樹脂間や樹脂とセラミック間での競合も激しくなっている。

3.ネオジム焼結磁石
HV・EV用モータや風力発電用モータ(ジェネレータ)に使用される永久磁石(ネオジム磁石)として採用されている。近年、HV・EVや風力発電市場の拡大に伴い需要量が拡大しているが、レアメタルであるネオジムの原産地は中国が大半を占めており、輸出規制から調達が不安定のため「レアメタルフリー」の技術開発が急ピッチで進められている。
中長期的には風力発電とHV・EVでの需要が、数倍に膨れ上がる可能性があるなかで、ネオジム焼結磁石の供給は国内3社に集約されている。自動車用は日本に集中しているが、風力発電は海外市場が先行しており、また今後は自動車用も日本以外でもエコカー生産の拡大が見込まれ、国内メーカーの海外進出が検討される。

4.変性PPE
2011年は、世界市場で16,950トン、111億円であった。HV・EVの軽量化を促進するため金属からの代替が進められており、国内は電装部品、海外はフェンダーや外板を中心に樹脂の採用が進んでいる。燃費向上が求められていることもあり軽量化が必須で、HV・EV需要増もあり市場は拡大すると推測する。また近年需要が拡大している太陽電池用では、耐熱性や難燃性、対加水分解性などの性能面の良さから需要が増加し、太陽電池バックシートでの採用も考えられる。太陽電池では、ジャンクションボックスにほぼ100%採用され、コネクタなどにも使用されている。

5.高耐食性溶融めっき鋼板(国内市場)
亜鉛とアルミを加えた合金メッキで従来メッキに比べ耐食性が高く、薄肉で軽量化することが出来、低コスト化が可能であることから利用が拡大している。太陽電池架台の約40%に採用され産業用では一般化しているが家庭用は採用が少ない。
太陽電池の普及に連動して拡大しており、特にメガソーラー建設で需要が増大している。今後もメガソーラーの普及に伴い、更にそれに加えて家庭用太陽光発電システムの架台用の採用増も期待できる。

参考文献:「2012年 エネルギー&エレクトロニクスマテリアルの将来展望」
(2012年06月29日:富士キメラ総研)



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