高機能コーティング関連市場 市場動向3

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■注目製品の動向
1.ナノインプリント用材料/転写部材【コーティング剤・世界市場】
2012年見込2016年予測年平均成長率
4.5億円20.0億円45.2%
富士キメラ総研調べ
ナノインプリントは、数十~数百nmの凹凸パターンを形成した金型(モールド)を、基材上の樹脂材料に押し付けて形状を転写するナノ構造加工技術である。フォトリソグラフィに比べ低コストで製造できる点やナノレベルの微細パターンを一括形成できる点などから、幅広い分野で利用が検討されており、研究開発が進められている。

ナノインプリント用の材料/転写部材は、現状ではサンプル出荷が中心となっている。2014年頃に本格的に市場が立ち上がると考えられ、2016年には20.0億円に拡大すると予測される。既に実用化している光学ディスプレイ部材用途や、近い将来に実用化される見通しであるLED用途の需要拡大に牽引されて、量産体制の確立と、それに伴う価格低下が考えられる。量産化に向けては技術的課題が残っているものの、半導体、太陽電池、バイオ・医療関連など潜在的な需要が高い用途への展開が進めば、一層の市場拡大が期待できる。

2.ハイバリアフィルム基板【製品・世界市場】
2012年見込2016年予測年平均成長率
42.4億円156.5億円38.6%
富士キメラ総研調べ
エレクトロニクス分野などの基板に用いられるハイバリアフィルムのうち、水蒸気透過率が10-2g/m2・day以下のバリア性能を有するものを対象とした。ガスバリア性を有しており、軽量化や薄肉化、耐衝撃化、フレキシブル化などを実現する。現在、主に使用されているガラス基板に比べて携帯性や収納性などの利便性及び意匠性が高められるほか、新たな使用方法の可能性が広がるものとして注目されている。

2012年の市場は、前年比10.4%増の42.4億円が見込まれる。用途の大半は太陽電池用バックシートである。これまでは薄膜シリコン太陽電池向けが中心であったが、薄膜シリコン太陽電池はバックシートを使用しない両面ガラスタイプへ移行が進んでいるため、需要が減少している。一方で、CI(G)S系太陽電池は近年量産段階に入っており、CI(G)S系太陽電池用バックシート向けの需要増加が期待される。

今後は、フレキシブル太陽電池の本格的な立ち上がりに伴うフロントシート用途や、フレキシブル有機ELディスプレイ/照明などへの採用によって年率40%近い高成長が予測される。2016年の市場は156.5億円が予測される。

3.グレージング【コーティング剤・世界市場】
2012年見込2016年予測年平均成長率
16.8億円28.8億円14.4%
富士キメラ総研調べ
環境規制などから車輌の軽量化が注目されている中、ガラスに代わってPC(ポリカーボネート)が活用されている。ハードコート加工を施したPCシート・成形品はグレージングと呼ばれている。耐候性付与や傷付き防止からハードコートは必須となっている。

2012年の市場は、前年比10.5%増の16.8億円が見込まれる。主に高級車のルーフモジュールや新幹線の窓などのほか、HV(ハイブリッド自動車)やEVでも採用が進んでいる。自動車は景気後退により欧州の需要が伸び悩んでいるものの、日本や米国での需要は増加しており、グレージング採用車種も広がっていく見通しである。また、HVやEVの普及拡大も後押しして、2016年には28.8億円が予測される。一方、現状では傷付き試験が厳しく採用可能箇所が限定されるほか、耐久性について統一規格がないことが課題と言える。

参考文献:「2013年版 高機能コーティングの現状と将来展望」
(2012年10月25日:富士キメラ総研)



注目業界の市場動向・将来展望


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