ポリウレタン原料・製品の世界市場 市場動向2

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■ポリウレタン製品 世界市場推移
製品区分2012年実績2017年予測
数量(千t)金額(億円)数量(千t)金額(億円)
ウレタンフォーム9,98665,75412,34580,603
 硬質※5,38627,1166,72833,455
 軟質※4,60038,6385,61747,148
非フォーム25,82032,822
合計91,574113,425
※非フォームは製品により数量原単位が異なるため未集計 富士経済調べ

ポリウレタン製品は、成形時に発泡させたウレタンフォームと発泡させない非フォームに分かれる。ウレタンフォームは自動車用シートクッション、冷蔵庫や建築物の断熱材、寝具家具、雑貨などに使用される。一方、非フォームはエラストマー、人工皮革、合成皮革、スパンデックス、塗料、インキ、接着剤、シーリング材など、様々な用途で使用される。

市場の約7割はウレタンフォームが占め、中国、東南アジア、中南米、中東を中心に需要が拡大している。近年原材料価格が高騰しているが、コストダウン要請が強いため製品価格は横ばいを推移している。

非フォームでは、アメリカ、中国、東南アジアで自動車生産台数の増加を背景に、TPU(熱可塑性ウレタンエラストマー)、人工皮革、合成皮革、塗料などの需要が拡大している。また、建築資材や、寝具・家具といった耐久消費財の購買が拡大傾向にあり、これらの素材として需要が高まっている。

ウレタンフォームは、軽く断熱性や電気絶縁性、耐水性、耐薬品性に優れており、弾性によって硬質と軟質に分かれる。

硬質ウレタンフォームは、断熱・保冷材料として建築内外装、車両・船舶、冷凍・冷蔵庫、パイプなどで用いられ、また、防振材、緩衝材、吸音材、浮力材でも採用されている。2012年の市場は金額ベースで前年比4.1%増、数量ベースで前年比4.5%増の539万トンとなった。

用途別構成比は、数量ベースでは住宅向けの断熱材が40%、ビルなどの非住宅向けが24%、冷蔵庫などの電気機器向けが20%となっている。

エリア別ではヨーロッパやアメリカの需要が大きく、数量ベースで半数以上を占める。特にアメリカではホームセンターで発泡用の原液も販売されるなど建築資材として定着している。今後、需要の伸びる地域としては中国をはじめとするアジアが挙げられる。中国は2012年時点で世界需要の25%を占めており、用途は建築資材としての需要が50%程度、電気機器向けが高く37%となっている。また、インドや東南アジアでは先進国からシフトした冷蔵庫などの生産が増加、中東では建築資材として、東欧では石油パイプライン向けでの増加が予想される。

日本は世界需要の2%を占め、そのうち住宅向け断熱材が47%を占める。省エネ住宅の需要増加によって、気密性や断熱性が高い硬質ウレタンフォームはグラスウールからの代替が進み、戸建住宅向けで拡大している。

日本国内では環境負荷低減のためにノンフロン化が進められ、要求物性が厳しいため、フロン系でも環境負荷の少ない発泡剤が開発されている。また、リサイクル要求も強まっているが、技術が確立されていないため焼却などによるエネルギー回収レベルにとどまっており、ケミカルリサイクルやマテリアルリサイクルなどの技術開発が重要となっている。

軟質ウレタンフォームは、自動車向けが主要用途のため、自動車生産の影響を受けやすい。2012年の市場は金額ベースで前年比5.1%増、数量ベースで前年比5.0%増の460万トンとなった。用途別構成比は、数量ベースで自動車・車両向け25%、寝具向け22%、家具向け15%となっている。

エリア別には中国が最も大きな需要を占め、数量ベースで30%に上り、自動車向けだけでなく寝具向けも増加している。また、タイなどの東南アジアでも需要が拡大している。

日本は世界需要の3%を占め、用途別では自動車・車両向けが74%をとなっている。一方、家具などは輸入品の増加により国産家具向けの需要が減少しており5%にも満たない状況である。

※市場規模数値に含まれる製品群
ウレタンフォーム硬質ウレタンフォーム、軟質ウレタンフォーム
非フォームスパンデックス、TPU(熱可塑性ウレタンエラストマー)、TSU(熱硬化性ウレタンエラストマー)、ポリウレタン系塗料、グラビアインキ、ウレタン系接着剤、ウレタン系シーリング材、人工皮革、合成皮革、ウレタン注型材、ウレタンビーズ
その他CMPパッド

尚、非フォーム系の市場動向については、各製品共固有の市場形成をしているため、ページの都合上今回は割愛した。詳しく知りたい向きには引用の参考資料に詳細が掲載されているので参照されたい。

次回からは自動車用ケミカル材料の世界市場を取り上げる予定である。

参考文献:「2013 ポリウレタン原料・製品の世界市場」
(2013年04月01日:富士経済)



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