加飾フィルムの世界市場 市場動向1

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スマートフォン/タブレット端末、自動車部品、家電製品などで用途を拡大している加飾フィルムについて、インモールド/インサートタイプを中心に製品・材料市場の動向を取り上げる。

加飾フィルムは、フィーチャーフォン並びにノートPCの出荷減により、市場を牽引してきたIMR(IN-Mold-Releases)転写箔の需要が減少し、参入メーカー各社は事業戦略の大幅な転換を余儀なくされている。そこで注目されているのが、飛散防止フィルム、自動車用加飾フィルム、新規加飾フィルム製品である。

新規加飾フィルム製品としては、自動車部品やウルトラブック用の3次元被覆工法用や、サンプル出荷段階ではあるが金属転写箔が注目されている。

加飾フィルム世界市場
摘要\年次2012年実績2013年見込2017年予測2012年比
販売数量(千m21,06240,27050,730123.0%
販売金額(億円)1,0621,1121,453136.8%
平均単価(円/m22,5752,7612,864111.2%
富士経済調べ

加飾フィルム種類別市場規模(数量単位:千m2
摘要\年次2012年(実績)2017年(予測)
販売数量比率(%)販売数量比率(%)
IMR転写箔21,50052.119,60038.6
IMF・IM-L(自動車用)6,00014.58,15016.1
IMF・IM-L(電気電子他)5,00012.15,63011.1
飛散防止フィルム6,90016.713,00025.6
水圧転写フィルム1,5003.61,4502.9
3次元被覆フィルム3500.82,9005.7
合計4,1250100.050,730100.0
富士経済調べ

フィーチャーフォンおよびノートPC向けで2008年以降急成長したIMR転写箔は、数量ベースでは依然としてシェアが高い。しかし、スマートフォンやタブレット端末の普及により、フィーチャーフォンの生産が減少し、ノートPCの生産も頭打ちとなっており、IMR転写箔市場も縮小している。

そのため、参入メーカーは新たな用途先としてデザイン性を訴求できる自動車部品向けに注力している。自動車用は、これまでIMF/L(In-Mold Forming)フィルムが着実に普及・拡大傾向にあり、加えてIMR転写箔の採用増加、TOM成形(Three-dimension Over-lay Method)の広がりなどにより、市場は成長軌道を辿っている。また、環境対応の追い風もあり、海外市場を中心にフィルムによる加飾は増加する方向にある。

飛散防止フィルムは、スマートフォンやタブレット端末の成長と連動し需要が拡大している。タッチパネル市場はOGS(One Glass Solution、カバーガラス一体型)タッチパネルの搭載製品が拡大し需要が増加しているが、カバーガラスへの多色印刷が技術的に困難なことや、スマートフォンのバリエーション増加、モデルチェンジサイクルの加速、機種デザインの多様化・多色化、タブレット端末の大型化などが要因となり、フィルムによる加飾トレンドは続くとみられる。

3次元被覆工法用フィルムはウルトラブックにおいて、軽量で耐久性の良い金属筐体の採用傾向が高まり、それに伴い需要が拡大すると期待されている。

加飾フィルム市場は、高度なフィルム加工技術が必要なため日系材料メーカーが優位性を持つ分野であるが、専業系メーカーである日本写真印刷、森田印刷、Kurz の3 強体制となり始めており、今後は得意製品や分野により市場の棲み分けが進むとみられる。

次回は注目製品として、飛散防止フィルムとIMF/IM-Lフィルムの動向を取り上げる。

参考文献:「2013年 加飾フィルム関連市場の展望とメーカー戦略」
(2013年07月19日:富士経済)

注目業界の市場動向・将来展望


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