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IMFフィルム・IM-Lフィルムは、IMF(IN Mold Forming)、FIM(Film Insert Molding)、INS(Insert Molding)及びIN-Mold-Lamination(Label)フィルムを対象としている。IMFフィルムとIM-Lフィルムの違いは、プリフォーム工程の有無にあり、IMFフィルムはプリフォーム工程がある。
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2012年の市場は、IMFフィルムは155億円、IM-Lフィルムは48億円であり、合計で203億円となった。世界的に自動車部品のフィルムによる加飾面積は拡大する方向にあり、2013年も拡大し、同合計で211億円となる見込みである。
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当該フィルムの需要は、自動車の内装・外装部品用途が中心である。需要動向は自動車メーカーのデザイナーによる選定と自動車部品の生産量に依存する。自動車向けはモデルチェンジまでの期間が長いため、一度採用されれば比較的堅調な需要が期待できる市場である。
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IMFフィルムの利点は、深絞り性や高級感と言った見栄えの良さにあり、部品のデザイン性が重視される中、一車種あたりの加飾フィルム採用面積も増加している。IMFフィルムの対象車種は、これまでの高級車主体から中級車種にも浸透しており、今後、軽自動車向けにも高級柄のデザインニーズが高まり、加飾フィルムを採用する可能性もある。
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地域別では、北米、欧州、韓国の自動車部品メーカーへの採用が好調である。北米、欧州では、IMFフィルムが一般的な加飾方法として自動車メーカーにも定着しており、今後とも安定した需要が期待される。韓国の大手自動車メーカーは、イメージ戦略で高級ブランド化を志向しているため、フィルム加飾による高級柄の採用を今後も拡大する。
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市場は、数量ベースでは年率5~8%程度の成長が期待でき、自動車用フィルムは品質を重視するため単価の大きな下落も考えにくい。
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次回は、フィルムタイプ別の市場トレンドを比較整理してみる。
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