加飾フィルムの世界市場 市場動向3

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■注目製品の市場動向
今回は、各種加飾フィルムの市場トレンドと価格動向を解説する。

2008年以降、IMR転写箔が携帯電話とノートPC用で急成長した。しかし、2010年以降にスマートフォンやタブレット端末が普及し始めると、フューチャーフォンやノートPCの生産が頭打ちとなり、IMR転写箔市場も縮小傾向に陥っている。一方、スマートフォンやタブレット端末の普及拡大に伴い、飛散防止フィルムが急速に需要を拡大している。

今後もフィルムをベースとした加飾トレンドは続く見通しで、その背景にはタッパネルカバーガラスへダイレクトの多色印刷が技術的に困難なことや、スマートフォンのバリエーション増加、モデルチェンジサイクルの加速、機種デザインの多様化/多色化、タブレット端末の大型化等がある。

IMF/Lと3次元被覆フィルムは自動車用で着実な市場拡大が進行している。3次元被覆フィルムは、今後、ウルトラブックへの採用が期待できる。ウルトラブックは軽量化と耐久性のある金属筐体を採用する傾向が強まっており、デザイン性に優れるフィルム加飾へのニーズが期待されている。

加飾フィルムの種類別市場トレンド
トレンド2008~2010年2011~2013年2014年以降
IMR転写箔携帯電話・ノートPC向けで市場急成長
日本写真印刷の寡占化状態
携帯電話・ノートPC市場が成熟
価格競争激化⇒単価下落
森田印刷の台頭シェア拡大
自動車用途への需要シフト
中国ローカルメーカー台頭
新興国市場への普及
IMFフィルム
IM-Lフィルム
(自動車向け)
市場形成期
Kurz・大日本印刷が注力
市場成長期中国・韓国の需要拡大
金属調がトレンドに
更なる市場拡大の模様
水圧転写箔からの代替が進行
IMFフィルム
IM-Lフィルム
(電気/電子他)
安定需要が持続
日系メーカーのPETフィルム素材が主流
中国の印刷・成形メーカーが主力
韓国・台湾系フィルム素材が増加
安価品フィルム素材が増加傾向
飛散防止フィルム市場導入期
携帯電話のアイコンシート用でノウハウ蓄積
スマートフォン向けで需要拡大
タッチパネル/タブレット端末の普及で市場急拡大
裏面貼り付けタイプ主流に
表面貼り付けニーズも大画面用で太陽拡大
デザイン性、多色化、モデルの多様化が追い風
水圧転写フィルム日本国内市場が主流の時代
タイカ・DICの寡占市場
インサートフィルムと競合が激化IMFフィルムへの代替が進行か
価格競争が一段と進行
3次元被覆フィルム日本国内市場が中心
TOM成形機が普及段階を迎える
高級車部品向けが主体
自動車向けの採用が拡大
モバイル機器用途の採用ニーズ出現
台湾系装置メーカーの参入
サイクルタイムの短縮化
モバイル端末機器の金属筐体向けの需要が拡大
金属・複雑形状製品の加飾ニーズが高まる
富士経済調べ

加飾フィルムの価格動向                                     (単位:円/m2)
摘要2012年2013年2017年
IMR転写箔1,027965910
IMFフィルム(自動車用)3,4443,3753,125
IMF-Lフィルム(自動車用)3,1673,1483,029
IMF/Lフィルム(電気電子、その他)1,4801,4501,384
飛散防止フィルム7,5367,2296,538
水圧転写フィルム1,6671,6331,655
3次元被覆フィルム5,6574,7122,407
全体平均2,5742,7582,840
上記の価格数値は市場規模数値から平均値にて算出した(出荷金額÷出荷数量)。富士経済推定

全体平均単価は2,000~3,000円/m2台にあり、高単価製品は飛散防止フィルムであり、市場の拡大を反映して、長期的に平均単価も上昇傾向となる見通しである。

今後、単価下落幅が大きい製品は、IMR転写箔と3次元被覆フィルムである。IMF/L(自動車、電気電子用)は市場が安定している。需要増加に伴い長期的にはやや値下がりする。

次回からは、再生医療分野で注目が集まっている「ティッシュ・エンジニアリング市場」の動向を取り上げる。

参考文献:「2013年 加飾フィルム関連市場の展望とメーカー戦略」
(2013年07月19日:富士経済)


注目業界の市場動向・将来展望


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