断熱材・遮熱材・蓄熱/吸着材市場 市場動向1

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今回は省エネ性の向上、リフォーム向けの簡易施工技術の向上により市場が見込まれる断熱材・遮熱材・蓄熱/吸着材の市場動向を解説する。

富士経済の予測では、当該製品の国内市場規模は復興需要や消費税増税前の駆け込み需要等を反映して2013年見込で5,921億円(2012年比8.1%増)となり、その後は、リフォーム需要に支えられ、2020年には6,550億円(2012年比19.5%増)に拡大するとしている。

省エネ・CO2削減などの環境保全の観点からだけでなく、日本の産業力強化という観点からも改めて注目が集まり、「熱マネジメント」技術が建築分野にとどまらず社会全体において重要視されている状況を背景に、市場活性化が期待されている。

断熱材・遮熱材・蓄熱/吸着材の市場規模(国内)
 2012年2020年予測2012年比対象製品
断熱材2,955億円3,584億円121.3%発泡系断熱材(硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、ポリイミドフォーム)繊維系断熱材(グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー)真空断熱材
遮熱材2,513億円2,933億円116.7%遮熱塗料、遮熱ガラスコーティング剤、遮熱フィルム・シート、高機能ガラス、高機能サッシ
蓄熱/吸着材11億円34億円309.1%潜熱蓄熱材、ゼオライト
合計5,479億円6,550億円119.5% 
富士経済調べ

2012年の全体市場は5,479億円となった。2013年は、復興需要や消費税増税前の住宅の駆け込み需要を背景に、断熱材をはじめ各分野が拡大し、2012年比8.1%増の5,921億円が見込まれる。

機能別では、断熱材が市場の5割以上を占め、住宅用途では採用率の高いグラスウールや硬質ウレタンフォーム、押出法ポリスチレンフォームが素材の中心である。また、ビーズ法ポリスチレンフォームは水産(魚箱)用途で多く使われている。

市場構成比の約4割を占める遮熱材は、住宅用途が約85%を占め、中でも、高機能サッシや高機能ガラスの占める比率が高く、今後もリフォーム需要を中心に市場拡大が期待される。また、遮熱塗料は空調効率の向上によって、省CO2対策や省エネ対策につながるという観点から注目されている。

蓄熱/吸着材は、まだ市場は小さいが、主力となる潜熱蓄熱向けの利用では自動車用途や医療用保湿剤用途等での需要拡大や新たなアプリケーション開発も期待され、2020年には2012年比約3倍に達すると予測される。

市場の方向性として、いずれの材料も省エネ性や高性能化といった機能性付与による優位性を確保するべく各種アプリケーションの開発が進められている。これらの材料技術は、今後の持続的な低炭素社会の実現に向けて必要不可欠な要素である。

今後は、2020年までに予定されている「次世代省エネ基準適合義務化」に向けて、各種断熱・遮熱材の需要増加が見込まれ建築用途を中心に市場拡大が期待される。また、さらなる市場拡大のためにはリフォーム需要の獲得も課題とされている。リフォーム向けには「安価」かつ「簡易的な工法」が求められており、材料価格が上昇していく中での対応が鍵となると考えられる。

尚、次回は第2回目として、分野別/ソリューション別の市場動向を解説する。

参考文献:「断熱・遮熱・蓄熱市場の現状と将来展望」
(2013年08月19日:富士経済)

2015年 エンプラ市場の展望とグローバル戦略 EnplaNet Books


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