エレクトロニクス製品向け高分子部材の世界市場 市場動向1

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半導体分野、実装分野、ディスプレイ分野およびこれらに支えられているエレクトロニクス産業は、幾度もの不況を克服しつつ、世界的な人口増や新興国の経済成長の波に乗り市場拡大して来た。そして、産業の中身も技術進歩による変革を遂げてきた。例えば、携帯電話は、かつてのフューチャーフォンからスマートフォンとなり、そのスマートフォン自身も成熟期を迎えつつある。また、ディスプレイ分野ではLCDとPDPの台頭からLCDが勝ち残り、また近年では新しくOLEDの急成長が期待されている。

更に、次世代エレクトロニクスの動きとして、湾曲タイプのスマートフォン、スマートウォッチ、ロールtoロール製造技術を用いたフレキシブルエレクトロニクスアイテムなど、既存の概念にないものが登場しつつある。

今回からは、半導体、実装、LCD、OLED、タッチパネル、LED、太陽電池、バッテリー関連向けの注目部材を対象に、使用素材や市場動向について解説する。

■市場動向
2013年のエレクトロニクス高分子材料市場は、5兆5,376億円規模となり、2017年までに7兆4,691億円規模にまで拡大する見込みである。まずは材料別用途分野別採用状況と、その市場規模を富士キメラ総研がマトリクスにまとめているので引用した。その中で、PMMAなどを素材とする偏光板保護フィルムは2013年比10.5倍の168億円に、ITO以外を素材とする透明導電性フィルムは同5.9倍の2,127億円に、ナノインプリント用樹脂材料はLED用途の拡大により同3.9倍の35億円の市場を形成すると予測され注目製品に上がっている。

材料別採用状況(2013年)

半導体分野は、基材ではPO系、塗材ではアクリル系が多く使用されている。PO系は安価で品質の安定性が高いことから、アクリル系はUV硬化粘着剤としてフィルムの貼りあわせに採用されている。

実装分野では、ドライフィルムレジストと液状ソルダーレジストでの使用量が多い。そのため、ドライフィルムレジストで使用されるアクリル樹脂(レジスト層として)、PETおよびPE、液状ソルダーレジストで使用されるエポキシ樹脂(熱硬化型)とアクリル樹脂(UV硬化型)の数量が多い。

LCD分野は、PETとPMMAが多く使用されている。PMMAはコストと透明性の高さから導光板での採用量が多く、PETは品質とコストのバランスの良さから光学用離型フィルムをはじめとして、輝度向上フィルム、拡散シート、反射シートなど幅広く採用されている。

太陽電池では、PO系(EVA)が最も使用されており、PETが次に使用されている。EVAは密着性、透明性、耐候性などの性能面におけるバランスの良さから、封止フィルムやバックシートで多く採用されている。

バッテリーでは、フィルムコンデンサーで電気特性に優れるOPPや耐熱性が良好なPETがフィルム基材として使用されており、LiBセパレーターではコストや透明性からPEやPPが採用されている。また、コンデンサーでチタン酸バリウム、ニッケル超微粉などの無機材料が多く採用されている。

その他における添加剤では液状ソルダーレジストに使用される光重合開始剤や太陽電池用封止フィルムに使用される架橋剤、無機材料では主にCMPスラリーに使用されるシリカが大部分を占めている。

参考文献:「2014年 エレクトロニクス高分子材料の現状と将来展望」
(2014年03月10日:富士キメラ総研)

注目業界の市場動向・将来展望


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